エデンの園
エデンとは、簡単に言って楽園だ。
楽園とは具体的に、理にかなった世界だ。
平和?麻薬中毒か?思考が停止した世界か?
永遠?非科学的過ぎるだろう?
共存?不干渉が必要だが、個だけで存在できるのか?
お前達の言う楽園とは虚構の存在なのか?虚構を望むのか?
麻薬をやれ。虚構の世界に行けるぞ。
それとも、利己的な解釈で都合よく出来た世界か?
客観的には今と変わらないだろう?
現実的な楽園とは、生態系が循環している世界だ。
または、全てが止まった死の世界。
エデンは、この内の前者だ。
最下層の細菌は、そのコロニーを虫に喰われる。
植物も、虫に喰われる。
植物や虫は、小動物や鳥に喰われる。
小動物や鳥は、更に大型の生物に喰われる。
大型の生物は、死んで細菌に喰われる。
食物連鎖こそが、エデンだ。
重要なのは、絶滅種を発生させず、食物連鎖を阻害しない事。
自然災害などから、このバランスを維持する為に、知的生物が存在する。
物質文明で自然破壊するなど本末転倒だ。
その為には、高機能な肉体と、本能に負けない強い精神が必要になる。
エデンで『インテリジェンス・ビースト(I・B)』と呼ばれる者達は、論理的に思考し、本能と肉体をコントロールし、自然のバランスを守れるだけの力を持つ存在として、作られた。
だから、必要なエネルギーや物質の摂取目的以外では、争いなどしない。
無意味な向上心は持たない。
必要な事しかしない。
多少の娯楽はあるが、バランスを崩す範囲は越えない。
我等のエデンは、自然に満ち溢れた世界だ。
無機質な岩場や砂漠などは存在しない。
I・Bが環境を整え、地質改良を行ない、適性植物と動物を移植する。
そして、豊かに実った楽園から、我等に必要なだけの食事を、バランス良く摂取する。
喰っちゃ寝して、必要な時だけ働く。
楽園だろ?
自らの肉体で、それが出来ないなら、生物として欠陥品だ。
犬猫だってやっている。
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かつては、創造主の創られた、この大陸の全てがエデンだった。
しかし創造主には、お考えが有るのだろう。
大陸の半分を、欠陥品の『人間』と言う猿にお与えになり、基本的に不可侵を命じられた。
中途半端な奴等は、我欲に走り、脆弱な肉体に苦しみ、無意味な競争や奪い合いをし、浪費をし、自然を破壊する。
中途半端な知性を本能の暴走の為にのみ使っている。
見るにたえない。
関わりたくもない。
半分の土地になっても、我等はバランスを重視しているので問題ない。
I・Bは、産児制限で調整する知恵と自制力がある。
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数百年が経った。
創造主から新たな大陸への移植を命じられたり、そこから人間の土地に干渉したりと、いろいろ有った。
楽園が増えるのは良い事だ。
創造主に従うのは、正しい事だ。
今度の大陸には、人間の入植をしないらしい。
面倒事が起きなくて、助かります。
あっ、これが『平和』なのか?




