混血
この物語において、登場する馬『アルデバラン』は、馬と魔物の混血である。
片親譲りの体格と身体能力、牙を持っている。
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自然交配による混血は、何でも可能と言う訳ではない。
卵子の外壁を破る為の酵素が、種別によって異なる為に、同種の、または同系統の生物でなければ、生命は誕生しない。
これは、遺伝子構造や数が著しく異なる者の結合による死産を防ぐ為かもしれない。
また、獅子と豹のハーフ、レオポンの様に、一世代は生まれても、二世代目が残せなかったりする。
では、進化した個体と、旧世代の個体では、どうだろうか?
論理的に考えても、一部の集団が、一気に同じ進化をする事は考えられない。
行動の共鳴現象も報告されては居るが、遺伝的な共鳴は未知数だ。
イレギュラー的に変異した一つの個体が、旧世代と交配出来て、変異形質を多くの子孫に伝達して行き、分化が起きると考えられる。
メンデルの法則でも、結果的に全ての遺伝要素が、後世に集団を作れる。
つまりは、進化前と進化後の生物は、交配が可能な場合が多いのだ。
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この物語のカナン地区の生物は、基本的に地球人類暦21世紀前後の生物である。
対してエデン地区の生物は、それらを環境変異に強く、人工進化させた物の成れの果てである。
つまり、カナン地区とエデン地区の生物は、同系統であれば混血可能なのだ。
ちなみに、エデンの知的生物は、人間の進化版なので、人間との混血は可能だが、わざわざ下等な猿と子孫を残したい変質者が居ない為に、ハーフなどは存在していない。
もし、存在しても弱者排除の気質が有るので、排斥される。
この為に、カナンと異なり、エデンの生物には、分化としても産児制限は無い。
物語にもどろう。
アルデバランの片親は、馬の速さと牛の強さを併せ持つ物として開発された子孫であり、両方との交配が可能である。
アルデバランは、速度と強さのバランスが良く、御使い様に徴用された。
多数の兄弟姉妹が居るが、後日登場のタウリは、馬の体格に強靭なオス並みの心臓を持つ、速度重視の牝馬である。
由来の恒星アルデバランには、連星がある事が確認されている。
アルデバランは中世では、コル・タウリ(Cor Tauri)とも呼ばれており、これはラテン語で「牡牛の心臓」という意味である。現代英語では一般的にAldebaran /アルデバラン、Alpha Tauri /アルファ・タウリと呼ばれている。




