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いつも真理はそばにある  作者: ABCD
第1章 プロローグ
2/5

サービス終了

また勝手に書き散らかし始めてしまいました。スイマセン・・。先に謝っておきます。(何にだよ?!)

ぼちぼち書きますので、生温かい目で見てやってください。


また、前書きには他の方がやっているのを見て良いなって思ったので、軽く前話までの要点を書こうと思います。

 夢を見ているのかと思った。



 世間には数多くの様々なゲームがサービスされるが、その裏には、同じくらい数だけサービス終了になってしまうゲームがあるということだ。

 そんなゲームの一つ「アナザーワールド」は、サービス開始からちまちまと続けてきたオンラインゲームだった。

 しかし、サービス開始当初は意気込んでいた運営の企画やイベントなども、時間が経つにつれ段々と新規性が無くなり、ユーザーが離れてしまうものだ。

 そして「アナザーワールド」は3年の月日を過ぎて、サービス終了の日を迎えたはずだった。


 俺は山口直裕(やまぐちなおひろ)。地元の小さな塾で理科、中でも化学を専門にしている塾講師だ。

 夜遅く疲れて帰ってきては、ちまちまと続けてきた「アナザーワールド」は、そんな俺にとっては思い入れのあるゲームだったんだ。

「今日で終わりか。案外楽しくやってこれたな。」

 その最後の瞬間に、ゲームで育てた自分の領地で迎えたいと思い、ログインして様々なものを見ては感傷に耽っていた。

「クランには入らなかったが、よく話すフレンドも少しはできたし、この領地の生産力はそこそこ自慢できるくらいに高くなった。ランキング上位には食い込めなかったけど、楽しかったな。それもこのキャラたちのおかげだな。」


 俺みたいにログインの日時や時間が不規則だったり、リアルの事情に左右されがちなプレイヤーは、それを許してくれる心の広いクランに所属するか、ソロでゲームを続けることになる。

 そんなにコミュ力も高くなく、ログイン時間も少ない俺は、ソロでゲームを続けることを選んだ。

 新規プレイヤーの最初の関門は、ソロで続けることの難しさである。

 運営もあの手この手でクランに所属する特典を増やしたり、野良パーティーやフレンドを作りやすいイベントを実施したりとしてくれたが、あまり時間も取れないし心が引かれなかった。

 その代わりと言っては何だが、「アナザーワールド」は使徒システムというプレイヤーのお供キャラを作成することができ、ソロであっても疑似パーティープレイが楽しめるシステムがあった。

 この使徒システムは、いわゆる課金要素で、他にこれと言って目ぼしい趣味のない俺は、湯水のようにお金を注ぎ込み、プレイヤー一人につき10体まで登録できる使徒枠をすべて開放して育てていた。


「アナザーワールド」はプレイヤーが王国の領主となり、周辺を開拓しながら領地を大きくしていくという生産方面に特徴がある領地経営シミュレーションである。

 もちろん周辺には洞穴、樹海、群島、火山、氷雪大地など様々な地形とダンジョンや神殿などの探求心をくすぐられるポイントが数多くあり、一つのサーバーで登録できるプレイヤー数を抑えることによって、プレイヤーにとっては未踏領域が大きく開拓を楽しめる仕様にしてある。

 プレイヤーの領地が発展すれば、生産力が上がり文明や文化の発展をツリー式で選択し方向づけることが出来るという楽しみもある。

 そんな領地をカスタマイズする領地コマンドはプレイヤーにしか無いのだが、周辺の開拓や魔物討伐は使徒たちだけでもパーティー編成ができるので、これを使ってオフラインの間も定期巡回ルートを作成したり遠征に行かせたりと、経験値とスキルポイントを効率よく稼いだ。

 スキルポイントは領地で共通なので、俺はプレイヤーではなく、使徒たちに全部注ぎ込んだ結果、プレイヤーはあまり育たず使徒たちが先にレベルキャップまで到達する状態となった。

 つまり、領地経営というよりはキャラ育成ゲーム的に楽しんでいたのだ。


「サービス終了で残るものは無し、か・・。」

 恐らくその空しさを避けるためか、終了が近づいた今、チャットウィンドウも動きはほとんどなく、接続している人は少ないのだろう。

「見てる人もいないかもなぁ。『お疲れ様でした』っと。」

 チャットウィンドウを少しでも賑やかそうと、打ち込んでみたが反応はない。


 時計の針が2:00ちょうどになる、そのとき・・

 なぜか体の周りがまぶしく輝き始め、光に包まれ視界が0になる。


「・・うっ。何だ・・?」


 白みがかった視界が治まり、ようやく目をしっかりと開けると、・・


 つい先ほどまで画面で見ていた我が領地『天上の薔薇園(ヴァルハラローゼス)』の領主城前で、辺り一面に花びらが乱れ飛ぶ満開の薔薇園の前に立ち尽くしていた。

天上の薔薇園・・ェ

・・・アイタタタタタ

中二心という負の遺産は、いつになっても発揮されるものです。

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