はじめに
「人はパンのみにて生くるものにあらず」
有名な聖書の一節です。全くその通りだと思います。
パンだけではお腹いっぱいになっても満足できません。もっといろいろな物を食べたい!
はぁ? 意味が違うですって? 意味なんかどうでも良いのです。私はキリスト教徒ではありませんし、もっと深刻な事態に陥っているのですから。
2016年の4月にクローン病という診断を受けました。クローン病とは消化管に腫れや潰瘍や狭窄や……。まあ、いろいろな問題が起きてしまう病です。
私の場合は比較的症状も軽く、現在は寛解状態(症状が比較的落ち着いている状態のこと)を継続中です。
しかしながら、入院した際には酷い腹痛と下痢で意識すら朦朧としていました。それを思うと、やはり食事には気を付けなくてはと痛切に思っています。
さて、その食事制限なのですが、医師や栄養士さんによると、ビックリするくらい食べるものがありません!
肉類は鶏のささみと胸肉(皮無し)だけです。食物繊維も避けなくてはなりませんので、野菜や芋類も要注意です。油類はNG(少量のエゴマ油などは良いようですが)です。消化に悪いもの、たとえば海草やキノコ、コンニャクなども全部ダメなのです。
人によって食べても大丈夫な物、食べると症状が悪化してしまうものはマチマチなようですが、あの時の苦痛を思えば避けておきたいところです。
つまるところ、外食はほとんどダメということになってしまいます。
(一部の和食とうどんくらいならばOKですが、うどんと言っても天ぷらなどのトッピングは当然不可です)
とは言っても、たまには変わった物が食べたいと思うのは自然の成り行きでしょう。
そこで考えたのが、クローン病患者でも食べられるレシピです。試してみると、ダイエット食としても活用できるのではないでしょうか? なにせ低脂肪食ですから。ただし、カロリーとか炭水化物とか、そう言ったものへの配慮はしていません。その上、ダイエット時に活躍する食物繊維は少なめになっています。あしからず。
さて、次話からいよいよレシピを公開いたします。他の料理レシピ(クックパッドや料理本など)にも同じ様な料理が出ているとは思います。ですが、クローン病食という事を念頭に置き、低脂質と低残渣という事。そして何よりも簡単に出来るということにこだわって行きたいと思います。
ただし、これはあくまでも私が食べて問題の無かったレシピです。全てのクローン病患者が食べても大丈夫なものでは無い事をご理解下さい。