第二文芸部の実態と元凶の再来
「で?結局第二文芸部って何ですか?」
俺は放課後、図書室の奥にある部屋に来ていた。
俺の他には尾道先生とそして、西城がいた。
なるべく、西城の方を見ないように尾道先生に俺は尋ねた。
「そうだな、基本的には図書室の蔵書整理、それから部誌の発行だな。……後はお前のその孤独体質をどうにかすることだけだな」
「なんで部活の活動に俺の事が含まれてるんですか?」
孤独体質って、俺は別に一人の方が気楽でいいから一人でいるんだけど……。
「まぁ、私が顧問だからいいだろ?ここでは私が法であり、神だ。……ということで部長は西城で申請しといたから」
「……あんた横暴過ぎるよ……」
「いまさら私に対する君の態度についてはもうなにも言わない。では私は会議があるので失礼するよ。後は西城に任せる 」
「りょーかいです」
本当にそのまま出ていったよ。
そして、二人の間に微妙な沈黙が降りて……来るはずもなく。
「それじゃ、先輩。いつデートしましょうか?」
「いつどこで俺がお前とデートすることになったんだよ!?」
こいつ、一回頭の中医者に見てもらった方がいいんじゃないの?
「あっ、そういえばこれからは二人きりで放課後会うわけですから、結果的にはデートと言ってもなにも問題ないですね!」
「大問題だよ!そもそも俺はお前と一緒に部活なんかしないからな」
「えー、先輩ったら照れ屋さんなんですか?」
……こいつ女じゃなかったらぶん殴ってるところだよ。
「とにかく、俺は帰るからな。後の面倒なことは部長に任せた」
「ちょっと待ってくださいよー」
まだ、何か言ってきているようだったが俺は無視して図書室を出た。
××××××××
幸い部長として何らかの仕事があるようで西城は追っては来なかった。
でも、明日にはあいつに会うわけだから、問題の先伸ばしに過ぎないことはわかっている。
西城がいる手前、部活なんかしないと言ったが、行かなかったらマジで尾道先生は単位を落としに来るだろうからなー。
……はぁ、本当に面倒なことになったな。
そんなことを考えながら歩いているといつの間にか昇降口に着いていた。
さっさと帰ろうと自分の下駄箱に向かうと一人の少女が柱に寄りかかっていた。
「……あっ、拓也。待ってたよ」
「……っ」
俺が最も会いたくないやつ。
……南条遥がそこにいた。