荒木拓也の推察
翌朝
俺は今ものすごく眠い。もう学校なんて行かなくてもいいよね。そうだよ、まだ布団は俺を待ってるぞ!
と、軽くテンションがおかしいくらいに眠い。
結局、あの後もあの女はドアを叩いたりチャイムを鳴らしていて、とてもじゃないが眠れなかった。それでようやく帰ったのが夜中の一時だぞ!? ……どんだけだよ。
……あの女、確か西城とか言ったけ?
いったい何故俺に告白してきたのか。全くもってわからん。俺との接点は何一つないだろうと断言できる。
少なくとも俺にとっては昨日の告白が初対面だった。そもそも、俺にはまず友人関係と呼べるに等しい人間は皆無に等しい。
もし、一目惚れという線を考えたとしてもあそこまでできるだろうか?
……うーむ。わからん。顔はまぁまぁだったが、あの感じではとてもじゃないが論外だ。
というか、まず俺は付き合うというそんな面倒なことはしないからな。
まぁ、昨日ので俺にはそんな気が全くないってことをあいつも理解しただろう。
さて、そろそろ学校に行かないといけないな。
そうして俺は玄関を出て、さぁ、学校に行こうと家を出ると……。
「あっ!先輩遅いですよー学校に遅れますよ」
……誰かこいつをどうにかしてくれねぇかな。