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友達がいらない俺に告白してきたやつがいるんだが  作者: 夢木 彼方
第一章 ストーカーの出現!?
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策士、西城の計略



風呂は既に西城が入れていたらしく、準備万端だった。

洗面所で服を脱いで俺は扉を開けた。


実は、俺は結構風呂好きだったりする。

温かいお湯に浸かり、足から上半身に向けて徐々に来るあのジーンとした感覚。

冬の時期なんかは最高だな!


まぁ、男が風呂について熱く語ったって誰得? と皆が思うのでここら辺でストップしよう。


まずは体をシャワーで軽く流して、いざ!


「あー、生き返る」

爺くさいとか言うなよ?

気持ちいいからしょうがないだろ。俺以外の高校生だって言ってるぞ?

……たぶん。


そんなこんなでリラックスしながら風呂に入っていると洗面所に誰か来た。

まぁ、誰かはわかるのだが。


「先輩。湯加減は大丈夫ですか?」

「ああ、問題ないよ」

「良かったです。それじゃあ」

そう言うと何やらゴソゴソと物音が聞こえてきた。そして何やら布を置く音などが聞こえてきた。



……もしかして。



「……おい。お前何やってる?」

「別に何でもないですよー」

「嘘つけ!お前、今服脱いでるだろ!?」

てか、曇りガラスからシルエットで分かってるんですよ!

「じゃあ失礼しまーす」

そう言って扉を開けやがった。


くそ!油断した。こいつに対してなん足る不覚。

「ふぅ、寒いです」

まぁ、当たり前だけどバスタオルを体に巻いてたよ。



……べっ、別に、期待なんかしてないんだからね!


「早く出ろよ!?」

「えー、せっかく入ったのに直ぐ出たら風邪引きますよー」

「というか、お前帰るって言ったよな?」

「私のポリシーに反しますので、と言っただけで帰るなんて一言も言ってないですよ?」


……確かに。でもこいつにこう言われるとなんかムカつく。

「はぁ、じゃあいいよ。俺が上がるから」

「えー、いいじゃないですか」

「それよりも何故、お前は風呂に入ってきた?」

「帰ろうにも、もう補導対象の時間帯ですから帰るに帰れないんですよ。それに明日は学校も休みなので、今日は先輩の家に泊まります!」



開いた口が塞がらないと言うことを俺は生まれて初めて実感した。


確かにこの県には不良が増えないようにと、未成年が犯罪に巻き込まれないように 11時からは基本的に外出は条令で禁止されている。


だからって仮にも女子が夜に男子の家に泊まるってのは、本末転倒じゃないか?

「知らん。帰れ」

「じゃあ、私が補導されたり、襲われたりしたら先輩、責任とってくださいね?」


それを言われると何も言い返せなくなるんだが。少しズルくないですかね。

「……はぁ、分かったよ。それについては仕方がないがお前はもうちょっと恥じらいとか、男に対して少し警戒しといた方がいいぞ。そんな可能性は万に一つもあり得ないが、俺に襲われても文句は言えないぞ?」

「むしろウェルカムです!……それに本当に好きになった人にしかこんなこと出来ません。それに、今も結構恥ずかしいんですよ?」


その時の西城の顔は、今まで見たこともないくらい恥ずかしそうにしていた。

そんな表情を浮かべるこいつに少し、ほんの少しだけドキッとした。


……ひねくれとか言うなよ?自分でも分かってるから。

「……恥ずかしいならするなよ」

「好きな人が全然反応してくれないので、色気仕掛けをしてみたんですよ。どうです?効果ありですか?」

「…………さぁな、俺は上がるからな。後は好きにしろ。シャンプーとかも自由に使え」

「はぁい」






その後、直ぐに風呂を上がってしばらくしても顔の熱が下がることはなかった。


理由は……知らない。というか考えたくもない。






……てか、仕方がないとは言え、出会って数日しか経ってない女の子泊めるとかそれってどんなギャルゲ?


今までの話を全て少しだけ訂正しました。


ただ見やすいようにしたり、誤字や脱字の修正等で特別に大きな変更点はないので気にしなくても問題ありません。



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