荒木拓也と帰り道
夕日が町を紅く染めている。
そんな風景を見ていると少し感傷的になってくる。
子供の頃はこのくらいの時間になっても外で遊んでたなぁ。
「それでね?酷いと思わない?」
「……一つ聞いてもいいか?」
「もちろん」
「なんで俺はお前は俺の後をついてきてるんだ?」
「だって朝一緒に帰ろって言ったじゃん」
「これは一緒に帰ってるとは言わない。ストーキングと世間では言われるんだよ」
俺は一人静かに家に帰りたかった。
ただ、何とも運の悪いことか昇降口で南条に会ってしまった。
もちろん、俺は無視して帰ったさ。
でも、後からこいつが話ながらついてくるんだよ。
……俺の知り合い、ストーカーが趣味の奴しかいないのかな?
「こうして二人で帰るのも中学生以来だよねー」
「…………」
中学生。あまり思い出したくはないな。
いい思い出なんか出てこないぞ。
「そういえば、拓也。リア充おめでとう!」
唐突に話題が変わったがこれはこいつが中学の頃からだから俺は気にしない。
だが、これだけは言わせてもらおう。
「……死にたいの?」
「酷い!?あの後輩ちゃんと付き合うことになったんじゃないの?」
「俺は朝断ったって言ったよな?」
「そうなんだ。勿体ないね、じゃあ私が代わりに付き合ってあげる」
「結構です。てかもういいか?俺は一人で帰りたいのだが」
「いいじゃん別にー。減るもんじゃないんだし、それに一人より二人の方が楽しいよ」
「……勝手にてめぇの理屈を俺に押し付けんじゃねぇよ。俺は一人の方が楽だし楽しい。だからもう付いてくんな」
桜が風に飛ばされ夕日に反射して、まるで紙吹雪のようなとても綺麗な光景を前に俺は、自分でもちょっとビックリするような低く威圧するような声を出していた。
だけど、流石に限界だった。
なんで俺がこいつに振り回されなくちゃいけない?
ふざけんな。俺は一人で過ごしたいのに。
流石に現代社会で人との繋がりを持たずに生きていくのは不可能だ。
ニートだって他人と交流するからな。
ネットとか宅配の人とか。
だけど帰り道くらいは一人にさせろ。
もう疲れたよ。パ○○ッシュ。
そうして俺は返事も聞かずに急ぎ足で家に帰った。
後から俺の事を追いかけてくるやつは一人も居なかった。
なんか最低だな。……俺って。
まず始めに。
遅れてすいませんでしたァァァァ!
いろいろあったんですよ。
SHIROBAKO見返したり、ガンプラ作ったり、秋葉原に行ったりバレーやったりと忙しかったんですよ。
すいません。言い訳です。
本当はこの話をどうしようか悩んでいてこんなにも遅れてしまいました。
まぁ、この先どうなるかは分かりませんが見てくれているかたは、どうか暖かい目で見守ってください。
そして遅れましたが、明けましておめでとうございます!
今年一年宜しくお願いします!