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OUTなWORLD

ニンゲンだもの

作者: CANDY

瀬戸物で大きさはサッカーボール位です。背中に子供がのってます。

 仕事でイヤなことがあると、癒しが欲しくなる。


 ニンゲンだもの(´・ω・`)


 友人は、クレジットカードが悲鳴を上げるほど買い物をする。


 私の場合は、肝臓が悲鳴をあげるほど飲む。


 ニンゲンだもの〜で、彼女も私も、正気に返ると人間を辞めたくなる。


 方や請求書、方や健康診断の肝臓数値。


 どっちも、明日は無い。


「まだ、昼間は飲んでないし、震えも来てないよっ!」(>_<)


「誰に言ってんの?」(´・ω・`)?



 玄関先の猿の置物に向かって言い聞かせていると、弟がゴミ袋を持って出てきた。


 バイト禁止の進学校に通っているので、私の部屋を片づけるお手伝いをして小遣いを稼いでいる。

 高校三年の割に、小柄であるので、私と目線が同じである。


「うむ、この猿の置物にだな」(ФωФ)


「姉ちゃん、それミイラ。今日ゴミの日だから捨てるよ」(-""-;)


 猿の置物を捨てようとする弟と一悶着起こしてから、やっと駅に向かった。


 人の背に向かって


「人様に迷惑かけんなよ〜後、変なものくすねてくんなよ〜姉ちゃん、聞いてる〜あ〜耳塞いでんじゃね〜よっ」ι(`ロ´)ノ


 そそくさと駅に向かう。

 明日は雪かもしれないな。


 ここ最近の行きつけの店がある。


「よっ!生きてるかい?」


 リボ払いの落とし穴に首までつかる友人と最近飲むようになった。


「生きてるよ、キューバリバーで」


 ウエイターさんに頼んで、奥の席に着く。

 カウンター席が四つとテーブルが三つの小さなお店だ。

 メールではやりとりできない最近の出来事を語り合いながら、今日も店の装飾を眺める。

 店員は日本人だが、店内装飾は日本かぶれの外国人仕様である。

 天狗面とか、三角ペナントとか、どっから見つけてくるんだろうか。


 毎回訪れると新しい置物が増えている。


「でさ、今度の彼氏なんだが」


「ニート?」


「いや、働いてるらしい..多分」(--;)


「おぅ、更に茨の道だな。せめて奥さんいないといいねっ!でも、イイナー彼氏ぃケケケ」


「うわっコイツ、いつの間にかテキーラ飲んでるし、…何それ」


 ニンゲンだもの、正しく明るくなくてもいいと思うのですよ〜





 そして、気がつくと、今度は小さな部屋にいた。

 四方の壁は石だ。

 そして、目の前には、大きな石棺である。


 今回もやけにリアルな夢である。(´・ω・`)


 足下を見ると、かの有名な古代メソポタミアのアレな魔法陣が..


 弟の説教する絵が脳内に流れる。

 飲み過ぎた。マジ、飲み過ぎた、これはいわゆる幻覚って奴か(-_-;)


 ふと、手の中に冷たい感触が。


 蛙?


 瀬戸物の大きな蛙だ。

 多分、蝦蟇の油のあれの置物だ。


 緑の縫いぐるみじゃなくて、巨大な蝦蟇蛙だ。(´・ω・`)?


 と、酩酊して腰が抜けた状態で蛙を捧げ持っていると、重厚な音が響いた。


 映画で言ったらクライマックスな感じ、そう、石の蓋がぐぬぬぬ〜っと




 この夢、前にも見たような気がする。

 たしか、目の前まで死んでるのが這いずってきて、


「おぉ、なんと素晴らしい腐れた瞳!我が花嫁に相応しい、さぞや、無念の死に様..」


 直射日光あてて灰にしてやろうかコイツ。(-_-#)

 つーか、私は死んでないし、今日はメイクしてるし、アイメイクもちゃんとやってるから!




 断酒するよ。

 うん、イケメンの死人なんていらねーよ


 私、ニンゲンだもの..(´;ω;`)



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