表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アヤメちゃんの魔法日記  作者: 深光
始まる為のエンディングノート
61/107

青い鳥

 彩萌が逃げられずに祈っていれば、服を引っぱられて苦しくなった。

 なんていうか、投げられた感じで背中が痛い。

 木に強く背中を打ちつけちゃった感じだよ、背中がじーんって熱い。

 目を開ければ天使なお兄ちゃんが青い天使さんに体当たりするのが見えた。

 天使なお兄ちゃんは青い天使さんが持ってた剣を奪うんですよ、あっ……あの剣たぶん天使なお兄ちゃんが持ってたやつだ。

 そして天使なお兄ちゃんは青い天使さんに剣を突きつけるんです。

 わ、わわっ……待って待って。


「殺さないで!」


 殺したらダメですよ! なんかすごい後味悪い感じで終わっちゃう!

 青い天使さんはミニブロッサムさんに土下座するってお仕事が残ってるんだからあ!

 あと、その青い羽根ちょっと彩萌欲しい……。きれいだもん。

 よく見ればまだオーパーツ壊れてないです、というか黒い魔法陣出たままだし。

 投げられたせいで中断されちゃったのかな、そのおかげで命は助かりましたけど!

 彩萌が音もなく青い天使さんに近よれば、天使なお兄ちゃんのおどろく声って言うか悲鳴が聞こえた。


「聖女様! そんな奴に近付いたらいけません、危険です!」


 オーパーツ壊さなきゃ、穢れたまま死ぬのはなんか……いけないことのような気がする!

 尻餅ついてた青い天使さんに近づいて、彩萌は腕輪がしてある腕を持ちます。

 うん、やっぱり彩萌が初めて見たオーパーツと同じ感じかも。

 いつものように額の石に近づけるよ、なんか効果ありそうな感じするもん。

 青い天使さんは抵抗はしません。

 そういえば青い天使さん髪ながいね、前髪くらい切ったほうが良いよ。

 額の石が熱いです。


「……聖女様、私は貴女を殺そうとしたんですよ」

「彩萌の友達には、彩萌が早く死んだらいいなっていつも本気で言ってて一緒にいればすきがあったら殺そうとする人いますよ?」


 その人はムールレーニャ・ミストさん、月の精霊です。

 それに彩萌は神様にも殺されかけてますし……。

 ぱきんって、腕輪が割れる音がしてきれいな色の魔石が落ちてきた。

 青い天使さんと同じような色の魔石です。


「でもその人は、不本意ながらも死んだ彩萌のこと助けてくれたんですよ。地下迷宮で困ってる時も助けてくれました」


 青い魔石は額の石が熱くならないから、もう穢れてないね。

 彩萌はその魔石を青い天使さんににぎらせます。

 体の状態は大丈夫なのかな。


「穢れがなくなったら、青い天使さんはブロッサムさんに土下座しないといけないんですよ――……あ、この天使さんにもですけど」

「聖女様……、いつか死んでしまいますよ」

「悲しいですけど、生き物はいつか死んでしまうのです……」


 彩萌は三回くらい死んで生き返ったけど、次死んだら生き返れないと思う。

 仏の顔も三度までですからね……意味なんか違うような気がしてきた。


「死んじゃうかもしれないって時は、すごい後悔します。あれをやっておけばよかったとかあれをやらなければよかったとか、家族に会いたいとかいろいろ考えちゃいます。彩萌はそんな後悔はもうしたくないので後悔しないような道を選ぶことにしたんです! 死ぬ時は本当に笑って死ねるように頑張ってます」

「子供らしくないことを言いますね」

「彩萌は大人のレディーですよ、間違えないでください! あ、あと青い天使さんの羽を下さい、なんかきれいだし」


 青い天使さんは、ちょっと泣いてた。

 この人性別どっちなんだろう、近づいても分かんないってすごいね。

 青い天使さんはなんか一番長い羽くれた、超きれいじゃん。きらきらしておる。

 彩萌もきらきら好きですからね、帰ったらユースくんに自慢しよー。


「わにゃー……、月にかざすともっときらきらしますよ! 彩萌の宝物にしますね」


 なんかそう言えば、青い天使さんがさらに泣いたんだけど……どうしよう。

 彩萌が泣かしたのかな、これ。

 困っていれば天使なお兄ちゃんが彩萌に近づいてきた。


「天使にとって羽は命ですからね、嬉しかったのではないでしょうか」

「そうなんだ……えっ、じゃあ彩萌は命をくれって言ってたんですね。なんだか物騒ですね! お前の命をいただく!」

「……なんだかそうなるとすごく色気も何もありませんね」


 すごく、天使なお兄ちゃんが彩萌を残念そうな目で見てきます……。

 えー、だってそんなこと言われたら言いたくなるじゃーん、彩萌悪くなーい。

 天使の羽は魔力で出来てて自然に抜けないとか、その羽をけんじょうするのはふくじゅうの意味があるとか天使なお兄ちゃん言ってたけど彩萌にはちょっと意味分かんない。

 というかどうでもいいや、早く帰って妖精さんに自慢したい。

 ごめんね、ほら彩萌って実はまだお子様だからなんかきれいな物とかゲットすると誰かに自慢したい病にかかってるから。新しいゲームとか買ってもらって自慢しちゃう、みたいな? むしろ自慢することが本命になっちゃってゲームはろくにしないとかいう子供特有のアレですよね!

 なんか青い天使さんは天使なお兄ちゃんにしばられて連行されてた。

 なんかニュースとかで見る警察が犯人連れていくあれみたいな雰囲気だった。

 というかてんとうむしさん投げないですんでよかったね。

 彩萌はてんとうむしさんを頭から引きはがして木に置いて天使二人について行った。

 なんか青い天使って珍しいらしいよ、だいたい天使って黄色か赤系か白なんだってさー。

 ……レアな羽ゲットだぜ!

 お城に帰ってきた彩萌は、かくれんぼの途中でいなくなったバツとして夕ご飯のデザートの桜餅は無しだそうです。

 というかご飯出してくれるんだね。うん、ありがたい。

 青い天使さんは妖精さんたちに土下座させられて上でジャンプされたりしてた。

 青い天使さんの処分はあとでブロッサムさんと天使の国のお偉いさんが話し合って決めるらしいよ。

 ブロッサムさんの希望は、妖精の国の門番兼奴隷にしたいらしいよ。

 嫁いびりなみの嫌がらせしてやるからな! 泣いても許さん! って宣言してた。

 ちなみに天使なお兄ちゃんの名前がフェールニールで、青い天使さんがシノーなんだって。

 彩萌たちはブロッサムの館にお泊りしました。

 お風呂ヒノキでライオンのお湯はくやつがいた。ピンクだった。



挿絵(By みてみん)



 ――アヤメちゃんの魔法日記、五十九頁

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ