白い嘘吐きと始まりと勉強
ちーっす! 私は叶山彩萌っす! ちょっとちゃらい感じを目指してみた小学四年生だよ!
なんてって今日の彩萌は大胆なんですよ、短パンなんです。オシャレに言うとキュロットですよ!
彩萌いつもスカートだから斬新な感じで攻めてみましたよ、ふふん。
関係ないですけどキュロットとキャロットって似てますよね、彩萌はニンジン好きですよ。
彩萌は小学校で飼ってるウサギさんにニンジン上げる時ドキドキします、あの口元にドキドキします。
噛まれそうだし、なんかもそもそ動いてるのが可愛いですよね!
たまにウサギさんは脱走を試みて先生とか、六年生くらいのお兄さんお姉さんに追い掛けられてて元気いっぱいです。
先生はそんな元気いっぱいのウサギさんの蹴りを食らって大怪我をしたとか、してないとか噂になってました。
「そんなウサギさんにエミリちゃんは似ていると思うのですよ」
「……色が? 凶暴性が? サイズが?」
彩萌、実は今エミリちゃんにこの話をしていたんですよね。
そしたらなんか、死亡フラグというものが立ってしまったみたいなんです!
だってエミリちゃん、なんかちょっと怒っている様に見えるんです!
お姉ちゃん彩萌ちゃんとフラグ回収するよ、フラグが何だかよく分かってないですけど。
「色とサイズが似ていますよね!」
彩萌の答えは正解だったみたいです、エミリちゃんに鼻を掴まれてググってされました。
地味に痛いですよ、暴力はダメですよエミリちゃん。
「エミリちゃんエミリちゃん、エミリちゃんはどんな所に住んでいるんですか? 変な所ですか?」
「彩萌にとって幻想は変な所なの? とりあえずエミリの住んでる国の説明する?」
「難しい話は彩萌の頭が爆発するのでイヤです」
「うん、分かった。エミリたちが住んでるのは宗教国家なの、そもそもな所エミリたちが住んでる世界に宗教なんて一つしか無い様な物なんだけど、理の母と力の父を崇めてるの。他の国では創生期に生まれたゴーストを崇めてるところもあるんだけど、ぶっちゃけゴーストを生み出したのはその二人って言われてるしゴースト自体が理の母を崇めてんだからぶっちゃけ意味無いよね」
最近分かった事、エミリちゃんはあまのじゃくです。
彩萌が分かんない様な話をして喜んでいるんです、この子は! 酷いですね。
「何を言っているのかわかりません、理の母ってなんですか……」
「世界を作ったとか、いろいろ言われてるよ。エミリたちが住んでる国に死体があるよ、それが一番偉い事になってるよ」
「死んでいる人が一番偉いんですね……」
「理の母以上に偉い人物はいない、皆平等であり尊重されるべきであるって考えなの、まあ教会が政治してるんだよ」
「彩萌が聞きたかったのはエミリちゃんはどんな家に住んでいるのかだったのに……」
「学業の国であり、観光地でもある、皆平等で尊重されるべきの考えだからそれなりに平等に学べるし、理の母が眠る地だから聖地だし、気候も良いからバカンスに持って来いなの、学生と観光客と信者相手に荒稼ぎできる国ね」
「バカンス……、彩萌も山吹君とバカンスしたいです」
「そうそう、私の家は由緒正しい宿泊施設を経営している家系だから彩萌の家と比べたら彩萌がかわいそうになってくる程度の家よ」
っく……! 彩萌の頭を爆発させてから嫌味を言うなんて……、エミリちゃん酷い! だがそこが良い!
やっぱりエミリちゃんはお嬢様だったんですね、なんかふあふあな服とかそんな感じがぷんぷんしますもん。
「そういえば、イズマさんもディーテさんも言ってましたけど、ゴーストってなんですか」
「魔力の塊みたいな魔物、創生期に生まれたゴーストはカラーゴーストなんて呼ばれてるの、創生期以後に生まれたゴーストは特定の色を持ってないし自我も無ければ知能も無い」
「あ、そういえばそれじゃあディーテさんが偉いみたいじゃないですか!」
「彩萌、忘れてるかもしれないけど彼は魔王だからね?」
忘れていた訳では無いですけど、実感わかないですよ。
あのやろー、彩萌のおかずを横取りする様なやからですからね! あれが偉い人なんて世も末ってやつですよ。
「創生期に理の母が何もない世界に降り立つ、従えていた力の父はドラゴンだったらしいけど、最初に水が生まれたとか」
「しーちゃん理論でいけばきっとそのドラゴンさんは水を吐いたんですね」
「そうかもね」
じゃあ……、幻想世界の水はドラゴンの唾液……!?
その後、そう呟いた彩萌の姿を見た物は誰も居ない……、なんてね!
ただエミリちゃんにまた鼻を掴まれてグググってされましたけどね!
水が飲めなくなるなんて、彩萌には関係ないですよー。ははは。
彩萌はまた一つ、幻想に詳しくなってしまった様です。
――アヤメちゃんの魔法日記、十一頁




