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ここ  作者: 蝉時雨@思いついたの
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ややこしくなってきたので話をまとめておこう。

地下(ここ)にいるのは私、ミリュ・ミニターと

彼女、ミュリ・ミニターと少年、アルクー・ミニターの3人。

3人とも色違いのおそろいのうさぎの人形、ピアス、服。

そして、名前を見てもらうと気づくんじゃないかと思うが

姉妹兄弟(きょうだい)なのだ。しかも四子...

今ここには、姉、妹、弟がそろっているそうだ。

(ミリュ・ミニター)が妹で、彼女(ミュリ・ミニター)が姉で

少年(アルクー・ミニター)が弟らしい。


で、今この場に兄が居ない。





『ちょっと待ってね』

少年、もとい、弟がそう言って目を瞑った。

5分くらいすると目を開け

『見つけた!おねぇちゃんの記憶(かこ)!!

 重いから直で送っちゃうね

 ちょっと目を瞑ってて』

弟にそういわれて目を瞑ると

ーんんんんんんんんんんんんんんん?!?!?!ー


何か大量の暗号化した情報が脳に直接いってるみたいな

変な感じ...気持ち悪い

なんかぐおおぉぉぉって入ってくる感じ

わかるかなぁ...


そんな変な感じが収まると

だるさと一緒に

今までなかった記憶(じょうほう)

今までの情報が、研究所で教わったことが嘘だって

真実じゃないって知った。

研究員には

母は研究所で私を産んで死んだって

私は一人っ子だって

教えてもらったのに

それが、全部、全て


嘘。


記憶(この)なかでは

私は、姉妹兄弟と、両親と、友達と...

そして見覚えのある研究員達が

姉妹兄弟(わたしたち)の目の前で

両親に向かって銃弾を放ったんだ

何度も、何度も、何度も、何度も、何度も


真っ赤に染まって


目から光が失われても


それでも研究員達は...


非力な姉妹兄弟(わたしたち)は部屋の隅で

何もできないことに、泣きながら、わめきながら

それを見ているしかなかった


そして研究員達は嫌がる姉妹兄弟を

研究所につれてきた



『いいよ、おねぇちゃん』

そういわれ目を開けると涙があふれてきた


「思い出した?

 まぁ、こんな過去(きおく)思い出さないほうがいいんだろうけど...

 これからは、たぶん、あったほうがいいかもしれないから」


〔えぇ...〕


「お」

『お!』


あれ、声が出る...?


「久しぶりに聞いたわ妹の声!」

『僕も!!』




「『〔あとは...〕』」


三人の声が重なる


「『〔馬鹿兄だけ!〕』」






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