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1F研究室。
私たちが出会い、そして男が倒れている場所。
一面に広がった血が黒くなり始めている
生臭いような鉄っぽいようなそんな臭いが嗚咽をさそう
そして返り血を浴びた彼女も同じような臭いがする。
「パワー室は7Fよね?エレベーターを使いましょう」
彼女がそう言った瞬間
ビュウウウウウウウウン
電気が消えた。
真夜中なので研究所は真っ暗になった。
私の身体は夜モードになった。
あたりが青白く照らされているようだ。
ー何?停電?ー
「ちっ...パワー室のやつら私たちを外に出さないつもりよ...
これじゃぁ、エレベーターは無理そうね...階段を上りましょう」
彼女は私の腕を掴み歩き出した。
私の文面は気づいてくれていないらしい。
でもまぁ、知りたかった答えは彼女が言ってくれたのでよしとするか。
「いたっ...」
彼女が何かに躓く。
「いっ!?...」
彼女が何かを踏んだみたい。
ー私が前を歩こうか?ー
「いたっ?!」
...はぁ
ため息が出てしまった
psは夜目にはならないのだろうか?
こう改造られたのはmsだけなのだろうか
てっきり皆だと思っていたんだけど...
「うぅぅぅ...」
泣きそうな彼女を見て私は嫌だけど彼女の手を引くことにした。
「!?あなた夜目がきくの?」
ーえぇー
大きく太く彼女が読みやすいように書いた
それを彼女の手に握らせる。
「...暗くて読めないわ」
これでもだめ...か
まぁ、いいや
「...ごめんなさいね、前を頼むわ」
まかせといて!
心の中でそういって彼女の手を引く。l
それにしても、なぜこんなに静かなんだろう...
「そろそろ研究員がきてもおかしくないと思うんだけど...」
彼女も私と同じことを思っていたらしい。
そうだ、あきらかにおかしい。
1Fの研究員はもっといたはずだが...
上の階へ逃げた...?
この曲がり角をまがれば階段!というところで異変に気づいた
明るい...?
「...薄明るいわよね?」
やはりそうか
私は嫌な予感がした。
その予感は私を裏切ることも無く
私たちに現実をつきつけた。
科学壁だ