タイムリミット
全然更新してなくてすみません!!;
やっと12話が書きあがりました。
焦って誤字脱字がないか心配です・・・
あったら教えてくださいね!
知ってるんだ。本当は。
君と俺はこんなに近い距離にいてはならないってこと―――――・・・。
いつか、俺自身が壊してしまうから。
それでも、傍に居たいんだ・・・・。
初めて君と会ったとき、心が深い闇に捕われていたのに気付いたんだ。ゼウス様から、ある程度の事は伝えられていたけれど、俺が思っていた以上に酷かった。
自分のことを酷く否定しちゃって、自分を自分でズタズタに引き裂いたみたいな。
学校帰りは自分を苦しめながら過ごして、学校では、自分にも周りにも苦しむみたいな生活。もう少しで、「全部嫌になったから・・・」ってところだったかな。いやぁ、危ない、危ない。
・・・なーんて、ね。そんな事言っていられるのも束の間。死ななくて良かったのは、暴走する可能性がなくなったからだし。俺が君に近づいたのだって、君の記憶を戻して、魔界に帰すっていう目的があったから。まぁ・・・記憶を一発で戻す方法もあるっちゃあるんだけど、リスク高いしね。だから君の味方のふりをして、媚売って少しでも傍に居れる時間を作ろうとしてただけ。
なのに。
君の話聞いているうちに
君の涙を見ているうちに
何とか今の状況から抜け出させてあげたいなって思わされた。君が今の生活で一度だけでも、笑える瞬間を作ってあげたくなって。いつの間にか建前じゃなく、味方の気になってた。
馬鹿みたいだ。
分かってたくせに。
叶うはずないじゃん。どうせ俺が記憶を戻した時点で、そのときまでに築いていたものをぶっ壊すのに。君が笑えたその瞬間をないものにしてしまうのに。
「おい、何ボーっとしてんだよ、狼牙」
不意に君の顔が視界いっぱいに映る。
「わっ!」
あまりのことに俺は素っ頓狂な奇声をあげた。
「はははは!!馬鹿みてえな声出しちゃってさ!」
初めて声を出して笑ったんじゃない?高くて、軽快で、澄んだ明るい声。聞いてるこっちも楽しくなるような。
今の君の笑顔は僕だけにしか向けられない。
うれしいような、うれしくないような・・・・。
大体、君も君だよね。俺ばっかに頼ってんなって。いい加減、自分でも周りに誤解解くように説得しろよ。今は、俺がいるからいいようなものの・・・・・・・・。
今は・・・・・・・・・・か。
この時間はあとどのくらい続くんだろう。永遠に続いてしまえばいい。平和で静かなこの日々だけをずっと繰り返していたい。君の記憶なんて今戻さなくてもいずれは戻るもの。少しでも共にいられる時間があれば・・・・・。
でも、そうはいってられない。戻るって言っても、危ないんだよね。今はひとつの身体に二つの人格・・・つまりは二重人格として存在しているハデスがいる。通常の場合はハデスは裏の人格なんだけど、キレたりすると出てきちゃうみたいだね。今、うまくバランスが取れてる状態、といえばこのまま記憶が戻らずにいるとバランスが取れなくなってしまうんだ。というのも、段々とハデスが目覚めてくると同時に、表の時にも力が覚醒して制御できなくて、とんでもない事になっちゃたりとか。
だから、今のうちに記憶を戻しておかないと彼もこの世界も危ない。
わかってるよ。わかってる・・・・・。
まだ、彼との思い入れが少ないうちに始末した方がいいってことも・・・・。
でも、今でさえ壊してしまうのが、怖い・・・・・。
刻々と迫る君との別れ・・・
タイムリミット―――――――・・・・・
あぁ・・・・焦ったせいか、文章がズタズタ・・・。
何だか大変ですね~・・・・
これからも是非よろしくお願いしますm(_ _)m