ep.7
ep.5を飛ばして投稿したことで、ep.6の内容を修正しました。もし、読んでなければ、ep.6から読んだ方がわかりやすいしれません!すみません!2025/5/24
そうして、トコトコと歩いているうちに右奥の場所の前までたどり着いてしまった。やはり、ここから先の雰囲気は他の場所と変わっている。
「ここが、今回の目的地!でも、やっぱり、なんか嫌な気配を感じる、、」
このグレイ家のお屋敷は全体的に光が入るように設計されており、日中は明るい。しかし、ここの右奥だけ、あまり光が入ってきておらず、なぜか暗い。その上、空気がどんよりしているのだ。
「なんで、こんなに暗いんだ?おばけやちきみたいだよ」
カタカタと震える足に鞭を打ち、前に進むと、最奥の部屋の目の前についてしまった。ここから禍々しい空気が出ていますよーと言わんばかりにこの扉の前の空気は明らかにどんよりとしていた。
「ちょーじき、めっちゃこわいんだよね」
でも、屋敷を探索し始めたのは私だし、ここまできたなら、行くしかないよね。そう思いながら、私は扉のドアノブを引いた。
「おじゃまちまーす」
私の震える声は蚊の鳴く音よりも小さかったと思う。それなのに、部屋の中は静まり返っており、私の声が確かに響いた。部屋全体を見回すと暗くて、少し埃っぽい。
「だれか、いるの?」
そう、声をかけると、奥の方で黒い影がのそっと動いた。白い布を被っている。人の気配なんて感じなかったはずなのに。ま、まさか、誰にも使われてなさすぎて、お化けが住み着いているとか!?
「ひぇ!お化けえええ」
「誰だ!!」
「きゃあ」
響いた声は低く、私はその威圧感に押されて、尻餅をついてしまった。白い布から覗かせている眼光がきらりと光っている。
「ごめんなちゃいいい!別に邪魔をちようと思ったわけじゃないんでちゅ!!」
「、、、アリシアか」
「なんで、お化けがわたちの名前をおおお!!」
すると、お化けがこちらにフラフラと向かってきた。そして、少し照らされた顔はあまり会っていなかった兄、ギル様だった。