ep.6
すみません!ep.5を飛ばして投稿してました。ep.5を見てからこの話を読んだ方がよくわかると思います!
2025/5/24
あれから五年が経った。
この五年のうちに、私は大きく成長した。このお嬢様な生活にも慣れてきて、言葉も話せるようになり、字も書けるようになったので、この世界についてわかることを思い出すたびに全てノートに書き起こしていた。また、本も読めるようになったので、この世界について少し知ることができた。あの後からギル様にはあまり会えていない。どうやら、このグレイ家を継ぐための勉強をしているみたいだ。このグレイ家は由緒ある家みたいで、この国の三代財閥の一つであった。
私は、この五年間でこれから先の方向を決めた。どうせ、自分がヒロインなのか悪役令嬢なのかわからないのならば、いっそのこと攻略対象と関わらないようにしよう、そう考えたのだった。どっちかわからないのならば、いっそのこと恋愛フラグを立てなければいい!そういう考えだ。また、なんてったって、私が望むのは可愛い女の子を愛でるキューティガールズエンドだ。まあ、そんなものは存在しないが、この世界の可愛い子とずっと話していたい。
「よっちゃ!がんばるぞ!」
そう、心に決めて拳を高くあげてガッツポーズをきめていた。
「まずは、このお屋敷にちゅいてよく知ることだ!さらなるかわい子ちゃんを探ちて!」
と、勢いよく部屋を出た。けれども、当たり前のことだが、どこを歩いても、いつも見ている風景だ。
「ちぇ、新ちいところないのかな」
ふと考えてみると、そういえばまだ行っていない場所が一つあるのに気づいた。それは、このお屋敷の右奥側。そこの周りの空気はなぜかどんよりしていて、あまり近づきたいと思わず、近づかないでいたところだ。どうやら、転生したことで、感情も幼児に合わせられているらしい。普通ならそんなの関係ないと思ってズカズカ行くのだが、今はとても怖い。でも、私はこのお屋敷について、全部知る必要がある。うーん、どうしよう。すると、一つの案が私の脳裏をよぎった。
(もしかしたら、可愛い女の子が閉じ込められていて、そこでキャッキャウフフできるのでは!?)
この展開はよく漫画などであるやつだ!なんてったってここは異世界、可能性は十分にある。よし!行ってみよう!右奥側!
「よち!あそこにちゅっぱつよ!!」