第五話「力の代償」
迷宮を抜けた田中とエリスは、光り輝く広場へとたどり着いた。その中央には大きな泉があり、静かに水が湧き出している。
「ここが試練の中継地点です。この泉で力を休め、次の試練への備えをしてください。」
エリスがそう言うと、田中は泉の水を手に取り顔を洗った。驚くほど澄んだ水が、疲労を一気に和らげる。
しかし、その瞬間、田中の体に鋭い痛みが走った。
「ぐっ......なんだ、これ......!」
エリスが表情を曇らせた。
「神の力を使う代償です。力を解放するたびに、肉体と精神に負荷がかかります。この痛みに耐えることも試練の一環なのです。」
「そんな......それじゃ、俺の体はどうなるんだ?」
「心配しないでください。この泉の水が回復を助けます。ただし、使いすぎれば後戻りできないこともあります。」
田中は泉の水を再び掬いながら、自分の手を見つめた。そこには微かに残る光の痕跡がある。
「これが神の力の代償か......。でも、やるしかない。」
エリスが静かに頷き、彼の決意を見守る。
「次の試練は、より困難なものになるでしょう。それでも進み続ける覚悟はありますか?」
田中は拳を強く握り締めた。
「俺はもう引き返せない。やるしかないんだ。」
エリスは優しく微笑み、田中の肩に手を置いた。
「その覚悟、確かに受け取りました。それでは次の試練へ向かいましょう。」
田中の心は、神への道を歩む覚悟で満たされていた。