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『鍵(カギ)による、支配と解放』・・・諧謔的物語⑹

カギによる、支配と解放』・・・諧謔的物語⑹



川場で、降水による川の氾濫が、家を支配してしまう。この様な状況下に居る場合、確かに自然の驚異を感じるし、生きるのも大変である。これは、自然に人間が支配されているのであって、我々はそれに対して成す術がない、という訳にはいかない。いっそのこと、自然自体を作り変えてしまえれば、と思う時がある。

自然にまで人間が入り込むと、問題もあろうが、それが出来るなら、確かに虚位としてでも、我々は自然を支配できるかもしれない。山をコンクリートで塗り固めたり、川辺に川の水が、固形燃料に変容する物質を開発して置きざったりすれば良いかもしれない。



便利なものにはいつも問題が付き纏う。逃げ隠れもしないのに、問題は前方からやってくる。何れ、人間が世界を支配するなら、それは便利なものではなく、高質なものがよいだろう。例えば、前述した、川の水が固形燃料に変容する物質を置く時、その物質もまた、自然に帰るものでなくてはならないだろう。

また、宇宙ゴミも心配している出来事である、何れ人間の住む地球に、宇宙ゴミが墜落するのではないかという恐怖さえある。宇宙を支配していたつもりの人間が、やがて宇宙に支配される逆転現象が起こるのではないかと心配するが、それが手遅れなら、早々と手を打った方が良い。



宇宙に支配されれば、人間は地球から解放されなければいけない。つまり、月に住むとか、有り得るのなら、火星に住むとか、である。しかし今度は、そこで暮らすとなると、もはや美しい自然などとの共生はなくなるという、叶えたくもない悲しみが押し寄せるだろう。

一般的に考えて、支配からの解放というのは、勿論、鍵が必要になるが、解放からの支配と言う時、今度は鍵を作らなければならない。それは端的に言って、想像以上に難しい創造だろうと思う。今、地球に在る自然を、今度は人間が作ろうと思っても、そんなことは出来ないだろう、此処にも、鍵の矛盾は存在している。

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