殿下とティアと私
昼休み
リクイド殿下とティアはふたりで出ていこうとする、その後を側近の男子数人が付いて行く。
私には声をかけ無いんですかね、婚約者の私をこんな扱い、何ですかね。
私は
「リクイド殿下、ご一緒にお昼を召しありましょう、よろしいですわよね」
私はティアを無視します。
殿下に近づき「参りましょ」にっこりと微笑む。
「それでは失礼します、ティア様」
殿下はあっけにとられ、ティアはわなわなしている。
「さあ殿下」
事前に学校の見取り図を頭に入れてます。
私は、殿下を引きずるように歩き、ティアを後にする。
やってやりました、悪役令嬢そのものです。やり過ぎでしたでしょうか?
私は、殿下の婚約者であることをアピールしました。
「レイチェル、いい加減にしろ。」
リクイド殿下は激怒ですが、言います。
「私は殿下の婚約者ですよね、何故ティア様を優先されるのですか」
殿下は目を合わせず
「そんな事はない」
「嘘ですわ。目を合わせずそっぽをむいて、学校に行かれてからのリークは変わってしまった、ティアが原因ですよね、見ていれば分かります」
「レイチェル、食事はひとりで行ってくれ」
リークはきびを返し、戻って行かれた。
私は声を殺して、瞳からぼろぼろと涙を流した。
「レイチェル」アレクセイが側に来てくれました。
そんな私をアレクセイは、自分の胸に抱き寄せ、涙を拭ってくれた。