アレクセイ-ゴードン
私は、リクイド殿下の事を考えながら歩いていると。隣を歩いている青年が、話しかけてきた。
「歩きながらでごめんね。僕は殿下の友人の、アレクセイ-ゴードンと言います。」
彼はゴードン伯爵の子息、アレクセイ-ゴードン。
ゴードン家の者は、近衛騎士団に入隊し、王族の側近を勤めている家系である。
アレクセイと言う青年も、王家が選んだ王子の友人であり、側近のようです。
迂闊な事はできません。
見分けなければ、なりません。
「ご挨拶が遅れて申し訳ありません、グランドエイト公爵が息女、レイチェル-グランドエイトでございます」
アレクセイ様はふむっと顔をくしゃります。
「レイチェル嬢はまだ13歳ですよね、何だか大人びて見えますね」
「そうでしょうか?皆様この様に挨拶しますが」
「う~ん、雰囲気かな?何だか圧倒される感じがしますね」
やはり48歳の貫禄がでるのでしょうか?
それと
「うーん。『初めまして』ではないんだよね」
アレクセイは。声をかけていないが、王妃様主催のお茶会やパーティーなどで私の姿を見ていた言う。
「そうでしたか……。」
近くに居ながら、彼の存在を気に止めて居なかった事に項垂れる。
それだけ、リクイド殿下に心を傾けていたんだ。
「大丈夫。こうしてレイチェル嬢とお近づきになれたし」
にっこり笑われる。レイチェルも同じように返した。
何だか言葉使いがフランクになったような、まぁいいかな。
疑いながらも、アレクセイが良い方だといいなと思っている。
教室の前にはリクイド殿下とティアが待っていました。
「アレクセイ」殿下は声をかけます。私ではなく、アレクセイに。
ムカっとします。
愛情が覚めるとは、こんな感じでしょうか。
「殿下、お待たせしました」と建前的に言っていますが。別に気にしてない様子で、殿下に歩みよります。
「アレクセイさまぁ~、遅いですぅ~」
ティアは鼻にかけた声猫なで声で、アレクセイに話しかけた。
アレクセイは、「ごめんねっ」と軽く交わされた。
アレクセイは、ティアに対する態度も私に対する態度もかわりない。
いや。アレクセイは、ティアを良いように思って居ないようにみえた。
ティア、アレクセイ様は貴女に引いてますよ。
転生聖女ティア、何だか日本の女子高生のような娘だわ。
誤字のご指摘ありがとうございました。