4.転生?……魔導書に?
コホン
話がずれてしまった。色々聞きたいことがあるんだった。
……あ、声が出ないんだった。どうしよう……
「ふふ、大丈夫よ。あなたの言いたいことはだいたい分かるから。」
ハニーブロンドの美人さんが言った。
私はほっと息を吐く(いや、実際には吐いていないが)。
「まず、自己紹介をするわね。
私は慈愛神のノノア。」
「私は生命神のリリア。
ノノアの双子の妹。」
へえ、ハニーブロンドの美人さんはノノア、ピンクブロンドの美人さんはリリアと言うのか。
……え!?今、神って名乗らなかった!?この美人さんたち、女神様だったの!?いや、言われてみれば納得だけどさ!?
「それじゃあ、自己紹介が終わったところで、この世界について説明するわね。
ここは神のいるところ、つまり神界ね。」
なんですと!?神界、神界ですと!?
神界なんて本当にあったの!?神がいるから、あるに決まっているけど!!
「神界って言っても1つしかないってわけじゃないのよ?この神界は、サクリオンって世界の人々が信仰する神たちがいるの。神だけが住んでいるわけじゃなくて、神獣や魔導書も住んでいるのよ?」
てことは、地球の神界もあるのか。いや、地球と言っても、知ってる限りで4つは宗教があるし……。そこらへん、どうなんだ?
けど、魔導書が住んでいるってどういうことだ?
「やっぱり、魔導書が住んでるってどういうことか知りたい?」
ノノアさんに変わって、リリアさんが話はじめた。
「サクリオンはね、剣と魔法の世界で、難しい魔法を覚えたり使ったりするためには魔導書が必要なの。神も例外じゃなくて、魔導書が必要なの。
神なら誰でも作れるんだけど、神界の魔導書のほとんどは私達が作ってるのよ。どういう原理かは分からないけど、神が作る魔導書は命が宿るの。」
「それで、あなたは魔導書に生まれ変わったのよ。」
生まれ変わったのか。ふむ、なるほど。俗に言う、転生というやつか。
……転生!?
今回も無事に終了!
リリアとノノアの出てくる会話はだいたいノノアが先に話しています。