表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

契約

初回いきなり血塗れです、苦手な人は回れ右で。

聖女の血涙。

ある極東の国の天空から無数に降り注いだ紅い流星は、瞬く間に世界中を巡った。

ある者はそれを天の祝福と喜び、ある者は破滅の予兆として嘆いた。


世界は変わった。


直後はなにごともなかったかのように過ごしていた日々は、徐々に蝕まれ、崩れて行く。

途端に、リセットボタンを押したかのように滅びるわけではなく、じわじわと、真綿で首を締めるようにゆっくりと、しかし確実に。


世界は、終わりを迎えていた。






------

少女の甘く湿った息遣いが、静かな部屋に響く。

彼女はうっとりと紅い瞳を細め、湿った髪が頬に張り付くのも気にせず、それを貪る。

彼女は幼いながらに美しく、愛らしかった。

成長すればいずれどんな男も魅了出来るようになるだろう。

いや、今でもそれに能う十分な魅力を持っているかもしれない。

尤も、彼女が貪っているそれにとっては、その限りではなかったのだが。

「…っ……」

血に濡れた彼は、憎々しげに彼女を見やる。

視線に気付いた彼女は、口を離し、彼の目を見て微笑む。

真逆の感情で視線を絡ませる二人。

彼女の白い柔肌は、彼の血で濡れていた。

ただの人間であれば、とっくに失血死しているであろう量の血液であるが、彼は…そして、彼女も、人ではなかった。

彼女は唇に付いた血を舌で舐めとり、また彼の首筋に口を寄せる。

ちゅ、ぴちゃ、と濡れた音を立てて彼の赤い紅い血液を啜る。


それは命を喰らう、あまりに甘く官能的なコト。


それは彼女なりの愛情表現であり。

それは彼の命懸けの覚悟だった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ