真実を知る者 前編
ここから第2章ですが、1章を見る限りあまりうまくストーリーがまとまっていません。スミマセン。
なにか指摘などがあったらお願いします。
次の日、沙紀は病院で検査入院。俺はP.J.F.Aに居た。
P.J.F.A(Protect Japan from attack)とは、日本政府がテロ行為または攻撃などに対して情報面なども含めて日本を守るためにある組織だ。その行動には超法規的な行動が取られており、国民がそれを知る事はない。
そしてその組織は東京にあり、俺はそこの建物にいる。地下3階から10階まであるビルだ。俺はそこの3階にいる。そしてここは仮眠所のようなところで、俺は休んでいた。着替えをすまし、顔を洗うとドアがノックされた。ドアを開けるとそこには吉野さんがいた。
「昨日はよく眠れたか?」
「ええ、まぁ。それで今日はどうしたんですか?」
「いや、久山大臣が呼んでる。」
「わかりました。すぐに行きます。」
「ああ、それと.....」
「はい?」
「あのとき当たらなかったか?」
「あのとき.......?」
「お前が恋人を確保して、テロリストに打たれそうになったときがあったろ。そのとき後ろの窓ガラス割れなかったか?」
「割れましたね。もしかしてあの銃撃は........」
「ああ、俺が狙撃した。テロリストを狙ったつもりだったんだが........あの後すぐに君が動いて状況が分からなくなったからな。」
「そうでしたか。あのときの銃弾は俺とテロリストの間に当たり、テロリストが驚き怯んだすきに銃を奪いました。あのときはありがとうございました。」
頭を下げる。
「ああ、なら良かった。それでその銃はどうした?」
「あの後病院へ行く前に近くにいた特殊部隊の方にお渡ししました。」
「そうか。分かった。久山大臣は10階の会議しつにいるから。」
「はい。」
そう言って吉野さんは手を挙げて階段を下りていった。
「さてと。」
鞄の中の荷物を確認し、部屋を出る。
エレベーターに乗り、最上階のボタンを押す。5階当たりでエレベーターが停止した。ドアが開き一人の女性が乗り込んでくる。
「(なんかこの人ジロジロ見てくるな。)」
今俺はエレベーターのサイドにあるボタンの前に立っている、女性は後ろの斜め後方だ。そして7階にランプが変わったところで、
「あなたってもしかして........」
話しかけられた......のか?まためんどくさいな。後ろを向くとそこには.......うん、正直美少女だった。大人かと思えば以外と顔立ちは幼く、俺と同い年くらいだ。
「こんにちは。」軽く.....あくまで笑顔で会釈をした。そうすると女性.....少女は顔を真っ赤にして
「こ、こんにちは。」と俯いてしまった。俺なんか悪いことしたか??
「ところで、あなたはここで働いているんですか?」
「は、はい。オペレーターです。」
「へぇ、失礼ですけど年齢は?」
「えっと.....16です。」
「(同い年か....って事は高校生か。)まだ学生ですよね?」
「は、はい。アルバイトのようなものですから。平日は学校に通ってます。」
「なるほど。」
「.......」
「.......」
沈黙....................
「あ、あの。私も質問いいですか?」
「ええ。どうぞ。」
「あ、あなたが......『Trike』です......よね?」
なんだって?今この少女はなんと言った?『Trike』だと?
「なぜ......そうだと思うんですか?」声のトーンを落とす。
「いえ....だってP.J.F.Aの中では政府に協力している天才的なハッカーがいると聞いているので.....それで、伝説的な『Trike』かも.....しれないとお、思って。」
(ドン!!)
瞬時に彼女の前に移動し、手を彼女の顔の横に叩き付ける。
「ひっ!ご、ごめんなさい!」
「その名を他にどこかで口にしたか?」
「し、してません。ここであなただけに言ったんです。顔を見て、若かったもので。」
「ふぅ〜、そうですか。」
少女から離れ、また入り口に戻る。
「私って.....どうなるんでしょう.......」
「アハハッ」
「え?」
「どうもしませんよ。ここ以外で口にしてないならかまわない。そう、俺は『Sage』ですよ。今は存在を隠していますけどね。」
「なぜ?」
「存在意義を無くしたから。」
「なら『Sage』ってどういう意味なんですか?」
「特に意味はありません。.......」
「え........」
「だから無意味なんですよ。まぁ、あのときは俺は馬鹿でしたから。今はこの力を守りたい者に使ってますよ。だからここにいるんですから。」
(チンッ!)
どうやら10階に着いたようだ。ドアが開く。
「あなたの名前は?」
「え....あ、えっと。岬 百合です。」
「そうですか。俺は碓氷 天翔。あなたが言う『Sage』ですよ。」
そういってエレベーターを出る。Meeting roomの標識を見つけ、ドアをノックする。
「入りたまえ。」
「失礼します。」
「やぁ、おはよう。昨日は良く眠れたかね?」
「ええ。ところで、何の用でしょうか?」
「いや、この前のことは助かったよ。名簿も人質も守ってくれて。」
「いえ、結局犯人は逃がしてしまいましたし。」
「人命優先だ。」
「そう....ですね。ところで、 悠真にはこの事件のこと伝えたんですか?」
「ああ。しかし、君の方から説明をしてくれていたんだろう?」
「はい、すみませんでした。」
「いや、良いんだ。これは私も悠真も納得していることだし、何より悠真自身が言っていることだしね。」
「とても助かっています。事情を知っている人がいるというのは助かりますから。」
「そうか。ならいいんだ。ところで.......」
「.......」
「彼女は限界だろう?」
「どういう意味での限界でしょうか?」
自然と手を握りしめていた。気づかなかったら殴っていたかもしれない。その場合はさすがに逮捕だろうか.....
「怒るな。ただ、そろそろ真実を知らねばならないかもしれない。.....ということだ。」
「なるほど。確かにそうかもしれません。この前の一見でアルバイトとも言い訳で来ませんから。」
「今までアルバイトと言っていたのかね?」
「事実でしょう?」
「金額は普通のアルバイトの1ヶ月分を考えると時には2桁くらい違うだろう?特には今回は。」
「そうですね。それで、どうしろと?」
「ああ、そうだな。真実を言えばいいさ。なにも『消せ』とは言わないよ。」
「そう......ですか。しかし、契約事項の中には他言無用とあったはずですが。悠真をのぞき。」
「例外、特例だ。法務大臣権限...というか契約を作ったのが私だからな。他の官僚はほとんど知らんよ。」
「分かりました。それでは失礼します。」
「ああ。信頼しているよ。」
微笑みを向けられ、会釈を返す。ドアをとじ、歩きだす。あの人は嫌いだ。『後ろ』が見えない。
エレベーターに乗るとそこには.....岬 百合がいた。
「なぜいる?」
「え、いや。(話をしたかったから...なんて言えないし。)」
「まぁ、いい。」エレベーターのボタンを一回を押す。壁に背中を預け、目を閉じる。沙紀にはなんと伝えよう。
「碓氷さんはなんでここにいるんですか?」
「守秘義務がある。P.J.F.Aの人間にもはなせない。」
「そうですか。高校はどこなんですか?」
「言う必要性は?」
「あ、ありません....けど。」
「.........」
「.........」
沈黙....................
(チンッ!)エレベーターが一回に着いた。ドアが開いたので降りる。
「岬と言ったか?」
「あ、はい。百合で結構です。」
「なら百合。連絡先を教えてくれるか?」
「ミッション中に役に立つかもしれない。」
「分かりました。どうぞ。」
赤外線で携帯同士を向かい合わせて送る。
「あ、あの.......」
「なんだ?」携帯の画面を見ながら返事をする。
「プライベートで連絡しても構わないでしょうか?」
「ああ。もちろんだ。」
「ありがとうございます!」
「あと.....」
「?」
「同い年なんだからアルバイト以外では敬語はいらないからな。」
「あ、はい。」
「またな。」
そう言って入り口へ歩き始める。
「病院へ向かうか。」入り口を出て駅に向かって歩き始める。