姉と初めてのダンジョン! 1階層 謎の黒衣の男、現る!
痛快姉萌え冒険譚よ!震えなさい!ダンジョン開幕直後に現れた謎の黒衣の男、一体何者なのかしら?まあ、あたしにかかればなんてことないけどねっ!ほんじゃあ、いいからさっさと本文へ~スマッシュ!ストライク!
戦士ライアンをしばらくジロジロと品定めするように下から上へ何度も見返すと、ふふん、まあいいんじゃないのと言わんばかりの顔をしながら腕を組んでふんぞり返るリーゼ。腕によって強調されたバストがミチミチと悲鳴を上げる。そのバストをライアンさんはジーっと見つめていると、姉は恥じらいながら戦士、ライアンの頭部に一発かます。
「どこ見てんのよ! いやらしい!」
胸を押さえる動作、恥じらいのある顔、そのすべてがパーフェクト。僕だけが味わえる姉萌えのセンセーション。ああ……素晴らしい。ふへへ……涎を抑えながら満面の笑みを浮かべていると、リーゼは早速このパーティでダンジョンに潜ろうと言い出した。
「いいわ! Fクラスだけど、あんたで我慢してあげる! このパーティでダンジョンに向かうわよ!」
どこから持ってきたのか椅子に片足をつき鎌を天に掲げ堂々と宣言する。こんなやつに付いて行っていいのかと戦士、ライアンはジト目で汗をたらりと流し、受付嬢さんはアタフタとしていた。自分の胸に手を当て息を整えて深呼吸する受付嬢。カツカツとカウンターから出てきてズズイと一枚の紙をリーゼに見せる。
「お客様、戦士の他にヒーラーをマッチングしては如何でしょうか?」
この受付嬢さん、にこにこしてるけどなんか怒ってない?それもそうだ。こんな偏ったパーティではダンジョンですぐに全滅してしまうからだ。負けじと姉、リーゼも胸を突き出して両手を腰に当て、受付嬢さんのバストとリーゼのバストが当たる。胸相撲や!肉が震えておるわ←?
バチバチと目から火花を出しながら両者がしばらくにらみ合うと、リーゼはクルリと後ろを向き、右手を払う動作をし、あ~やだやだという顔もしながら受付嬢さんに向けて大きな声で話しかけた。
「いらないわ! あたしは戦闘用魔法からヒーラーまでこなす遊撃のクラス。そいつまで守りながら戦えない。あたしはこの弟、アルマを守りながら戦うの!」
ね~アルマ~よしよしと頭を撫でながら僕を可愛がる。はぁ~と深いため息をつきながら受付カウンターに戻りもくもくと事務をこなす受付嬢。ライアンさんは寝ている。?!僕は少し不安だったが、姉に付いて行けばすべて解決してくれる。そんな気がしていたのだ。そうこうしているうちに受付が終わり、パーティ申請が完了した。
「これでパーティ申請は完了です。ダンジョンは階層ごとにポータルが設置されており、そこにギルドカードをかざせば、すぐに転移できるように登録されます。それでは、行ってらっしゃいませ。良い旅を」
場面は変わりダンジョン手前。寝ていたライアンさんを叩き起こし、僕は荷物を背負い準備する。ポーション類や解毒薬、状態異常の薬なども持つのが僕の役目だ。魔法のスクロールなんかもある。姉と潜る初ダンジョンだ、僕は荷物持ちの役目を全うしようと、必死に姉の後ろを付いて行く。先頭はもちろんお姉ちゃんのリーゼ・シュナイデン。コツコツとヒールが音を立てながらリズムを刻む。そのリズムが突然崩れ、僕とライアンさんが立ち止まる。
「お、お姉ちゃん?」
恐る恐る言葉を投げかけると、姉の雰囲気が変わっているのが後ろからでもわかり、その顔すら容易に想像できた。確実に警戒している。
「後ろに下がりなさい、アルマ」
目の前には背中に剣を背負った黒衣の男が一人。全身をその黒い布で隠している。ごくりとライアンさんが鍔を飲むと、姉の声でハッと我に返る。
「ライアン、タンク。まかせたわよ」
慌てて剣を構え前に出るライアン。黒衣。その異様とまでいえる存在感は空気すら変えるほどの力を持っていた。急に野太い声が聞こえた。おそらくその黒衣の男が発したのだろうが、やたら低い声なのでとても聞き取りにくかった。
「このダンジョンはやめておけ。おすすめしない」
黒衣の男は一体何者なのか?!謎が謎を呼び、混乱する僕らには、まだなにもわからなかった~
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