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観劇

私のパーシヴァル様推しは家族公然の秘密である。

やはり推し活は、オープンにいかねば。


「私が観劇に行くことを手紙にしたためないと!」

早速、パーシヴァル様に手紙を書こうとレターセットを手にした私にマリー先生は、首を振った。


「あまり、手紙を出すと嫌われますよ。」


 それもそうね。

サプライズでびっくりさせてやりましょう!と、思っていたのに…。


「お父様、パーシヴァル様からチケットが届いたわ!」


 ご自身の叔父上であるリチャード大佐からチケットの件を聞いたパーシヴァル様がそれならとご自分のチケットを譲って下さったのだ。


 推しからのサプライズに、飛び上がった。


 パーシヴァル様は、やはり主役だった。私は出演者の家族席という素晴らしい場所で見ることができた。私と妹のミランダは一番前のど真ん中。最高だわ。


 幕が上がる。


 若い男性神の物語。

前世でいうとローマ神話のアポロンみたいな格好のパーシヴァル様が魔物と戦う話なの。

 あれ?パーシヴァル様の友人役の人って、この前パーシヴァル様とテニスをしてた人だ。


 ん?よく見るとこの人ってジャンじゃない?

ジャンは、パーシヴァル様のライバル役で彼も当て馬キャラだ。


 最初は、女王に惚れてパーシヴァル様と女王の結婚に立ち塞がるのに、主人公ダリアが登場したら、あちらの恋も邪魔する。

 次第に、こいつ実はパーシヴァル様が好きなんじゃない?疑惑まで出たジャンだ。

 しかし、彼は当て馬らしく流れる黒髪が素敵な超絶美形だ。こうして美形二人が並んで立つと絵になるわ。


「美しいわ。」


 ミランダよ。

お前もパーシヴァル様の素晴らしさに気付いたのか?

 よいではないか。

共に推し活しよう。


 布教活動成功の喜びにひたっていると、ミランダの視線はパーシヴァル様と反対の方向に移った。


 ん?

 ミランダよ。我らの推しはあっちだよ。


 お茶目なミランダは無視して、劇に集中しよう。

 

お読みいただき本当にありがとうございます。


少しでも、面白いと感じていただけましたら、スクロールの先にある星や、ブックマーク、感想などをいただけましたら、モチベーションアップに繋がります。


これからも毎日更新していけるよう頑張りますのでよろしくお願いいたします。

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