番外編3の登場人物紹介・裏設定
▼ホルサ村の面々
アズラウネ まだ0歳 女性型 妖血花
葉を思わせる緑色の肩より長い髪に、黄色みがかった肌色をし、頭の上には真っ赤な花を咲かせた少女の姿をしており、ホルサ村に来た当初は5歳程度の身体だったのが、今ではエルと同じ背丈にまで成長していた。
精霊の魔力から誕生しただけあり、村人から習った簡単な基礎魔法から、大樹の精霊直伝の樹魔法を使いこなしている。
頭に咲いた真紅の花から発する花粉には、吸い込んだ人間に様々な状態異常(毒・混乱・恐慌・麻痺・魅了・沈黙・忘却・睡眠・気絶・盲目・幻惑・狂暴化など)を引き起こす効果がある。
エル 12歳 女性
ホルハイム国王イオニウスとアズリアが交わした約束により国営となった教会兼孤児院の一切の管理を委任されているのみならず、ホルサ村の住民らからも絶大な信頼を寄せられているイスマリア教会の修道女。
ほぼ新規に改築されたに等しい教会と、国からの援助金で孤児院の経営は格段に改善したエルは、目の前で姿を消したアズリアを心配し、一日も欠かさずイスマリア神像に祈りを捧げている。
ザック 15歳 男性
エルの教会兼孤児院で生活を共にしている孤児らの中で一番の年長者で、少しばかり乱暴な一面もあるが基本は子供らに慕われる良きお兄ちゃん。
茶髪の活発そうな青年で、いずれはこの孤児院を出てホルハイム国内で冒険者として活躍するために日々剣の練習を村人からつけてもらっていたりする。
ちなみにザックが本編で見た不審者はレバーナらではなく、テレスティアであった。
ロッカ 5歳 男の子
ホルハイム戦役で両親を帝国兵に殺害され、エルの教会兼孤児院で同じ様な境遇の子供らと共同生活をしている。
最初は泣いてばかりであったが、最初背丈が同じだったアズラウネに構ってもらえたことで、両親への毎日のお墓参りは相変わらずだが、時折り笑顔も見せるようになっていた。
ゴードン 53歳 男性
ホルハイムのほぼ南端という辺境の村長にもかかわらず、以前アズリアが王都まで北上した際やレバーナら冒険者との交渉など、荒事や有事の際の対応に慣れている一面がある。
それもそのはず、若き日のゴードンはホルハイム宮廷にて執政官という役職に就いて国政に関わっていた経歴の持ち主だからであった。
▼冒険者「誇り高き角」
レバーナ 28歳 男性
普段は動きやすく革鎧程度の防具を身につけて、身体をすっぽりと覆う外套を装着している、白髪が混じった髪に頬が少し痩せこけた、年齢以上に老けた印象を与える。
ホルハイム王国で活動している冒険者集団「誇り高き角」のリーダー格で魔術師で、得意なのは風魔法。
シルバニアの冒険者等級では三等冒険者の下のほうの程度の実力。
ラリス 19歳 女性
後ろへ長く伸ばした黒髪を編んで結った、浅黒く日焼けしたアズリアと同じ程度の筋骨隆々の身体を持つが。一番の特徴は整った容姿の頬に刻まれた、砂漠の国を追放された者の証である焼印だ。
両の拳に鉄製の拳甲を装着し、力任せに殴り付ける粗暴な戦い方を得意とするため、レバーナとオボロは常にラリスの面倒や支援を背負わされる関係。
オボロ 20歳 男性
身体だけでなく、顔も目の部分以外は黒装束に身を包んでいるヤマタイ出身の「シノビ」と呼ばれているこの集団の偵察や奇襲担当の斥候。
投擲するために特化した形状の「クナイ」と呼ぶ短剣を複数本持ち、後方から援護したり短剣を握り前線に出るなど、戦闘時は遊撃的な役割を果たす。
語尾に「ござる」と付ける、独特の口癖を持つ。
グラッセ 男性 犬人族
黒毛に覆われた犬族の頭をした獣人族で、左右それぞれに長剣より短い刀身の剣を握る二刀流で戦うのだが。
実はこの四人組で一番の実力者。
だが、少しばかり内気で臆病なせいか猪突猛進なラリスに出遅れるばかりか、慎重な戦い方をするために後衛の二人から放置されがち、という立場にあっても不満を漏らせずにいた。
▼その他関係者
テレスティア 26歳 女性
赤みがかった長い茶髪を後頭部に集めて結って束ねている、若干成長の遅れた体型の女性騎士。
ホルハイム戦役の際にイスマリア聖王国から派遣され王都包囲戦に参戦したオルレリア聖騎士隊の一員で教会騎士の一人であり。
エルがイスマリアにいた時の世話役でもあった。
戦役終結後、既に本隊はイスマリアに帰還していたが、聖女エルを連れ戻すため隊を抜け出して単騎でホルサ村までやってきた、熱狂的で思い込みの激しい女性でもある。
ドリアード 女性型 大樹の精霊
もはやアズリアを独占したくて堪らないがために、自分の守護領域であるシルバニア王都シルファレリアの精霊樹から離れ、ホルサ村にまで現れる大樹の精霊であった。
ホルハイム戦役で壊死寸前だったアズリアの左脚を治癒したり、一晩だけだがアズリアを想う気持ちを共有した修道女エルを、名前を覚えておくくらいには気に掛けている。




