第4章の登場人物紹介・裏設定
1章から3章に紹介した時から、立場や能力に変化があった登場したキャラは再び今回紹介しています。
●東部七国連合:別名イーストセブンと呼ばれる東部の小国七ヶ国の集まり。
アルザール農王国:国王の方針で農業が盛んであり、「大陸の食糧庫」という二つ名を持つ農業国家。
ラムザス王国:七国連合では最も古い国家で、大陸統一した魔導帝国の末裔にあたるが。突然発生した亡者の暴走により住民に大勢の被害を出し、出没する危険地帯と化している。王都はリーゲン。
・古代墳墓:
聖イスマリア法国:イーストセブンに属する宗教国家で、ラグシア大陸で大地母神イスマリアを崇める最大勢力であり法皇が治める。
・イスマリア大聖堂:別名をカンパナリアと呼ばれる、この大陸最大規模の神教会である。
フィベルニア王国:ペガサスを駆る天翼騎士団を有し、大陸最大の有翼族の集落を持つ騎士道精神と学問を重んじる国。
・世界図書館:フィベルニアにある世界中の書物が保存、管理されてるという世界最大の書物庫。
ブリジニア地底王国:地底の溶岩を利用した特大の溶鉱炉を持つ、岩人族達が鍛冶の腕を磨く鍛冶大国。
アマルダ女王国:
▼ラクレールの街
ヨーグ 47歳 男性
ラクレールの街で治療院の院長を勤める、白く変わり気味の髪をした温和そうな笑みを絶やさない初老の男性。
治癒術師としての腕前は、胴体への致命傷でないなら回復出来る治癒魔法を有してはいるが。それでもアズリアの左脚の酷い火傷を治癒出来る程ではなく、治療場所を提供するだけの自分を密かに歯痒く感じていた。
ジルバ 50歳 男性
ラクレールの街の鍛治師であり、浅黒い肌の身体中の至る所に火傷の痕を残す無骨な体型の大男。作業中に口を挟まれるのを何よりも嫌い、口より手が先に出るタイプ。工房には四人の男の子弟を抱え、ラクレール住民の使う道具や衛兵らの武具を一手に引き受けている。
子弟時代に東部七国連合はブリジニア王国で修行していた際に、後述の伝説の鍛治師ダルクについて耳にした噂をアズリアに伝えた。
ダルク 200歳 女性 岩人族
「伝説の鍛治師」として噂されているが、実は200歳という高齢の女性。以前にはどこかの大国の王室お抱えの鍛治師だったが、国王の尽きぬ要望や渦巻く権力に嫌気が差して出奔。
そのままドライゼル帝国の辺境に工房を持ち、出会ったアズリアを見て、気紛れに作ったクロイツ鋼製の超巨大な剣を譲ってやった。
過去に数名ほど弟子を取っていたという噂もあるが、その信憑性は定かではない。
アズラウネ 0歳 女性? 妖血花
ラクレール郊外、紅薔薇軍を迎え撃った戦場となった付近で発見した妖人草の群生地で遭遇した、妖人草の亜種。
何故か、幼少期のアズリアと瓜二つの姿をしていたのは最初は偶然かと思われていたが。後日大樹の精霊からの話で「アズリアの血液」と「大樹の精霊の魔力」の産物だと聞かされることとなる。
まだ幼いが、身体に大樹の精霊の魔力を秘めているため、人間には扱えない貴重な大樹属性の魔法を行使出来る可能性がある。
サイラス 32歳 男性
国王からの命でラクレールに滞在していたアズリアらを迎えに来る。
三章では飛竜に苦戦したり山中で失態を晒したりしたが、王都までの道中で遭遇した隷属種の吸血鬼二体を、得意な槍を使わずとも危なげなく倒す程度の腕前を持ち合わせている。
ルーナの感情には当然気付いてはいない。
ルーナ 24歳 女性
アズリアを迎えにラクレールに来たのだが、本編では割愛しているがこちらは国王からの命ではなくサイラスと同行したいがために無理やり同行した。
……つまりは、サイラスにそういった感情を抱いているが、その想いは立場上許されざるものだと彼女自身が一番自覚している。
▼王城〜王都アウルム
ティアーネ・ディア・フィレム 150歳 女性 妖精族
四章開始までは、ナイトゴーント隊の放った特殊な毒に侵され意識を失っていたのだが。アズリアの使用した生命と豊穣の魔術文字によって解毒され目を醒ました。
国民の前では物静かで理知的な女性像を見事に演じているが、元来の彼女は妖精族らしくない感情的で嫉妬深い性格をしている。
自分と国を救ってくれたアズリアのために国王に色々と口添えしたのは彼女である。
イオニウス・デオ・ホルハイム 45歳 男性
雷の魔剣と「魔神を討伐した」功績から文句無しに王位の座に就いたように見えるが、実は前王の血を継いでいながらも王位継承権を放棄して世界各地を奔放に旅していた風来坊であった。
そんな彼が伝家の宝刀であった雷の魔剣を城から持ち出して魔神を倒そうとしたのかは、単純に惚れた女が魔神の生贄に選ばれたからだった。
リュゼ・オルデリーク 120歳 女性 妖精族
スカイア山嶺でロシェットを保護してからアズリアと別れてすぐに王妃ティアーネが意識不明となり、そのまま戦争終結まで王妃の代役として王都包囲網を打破する前線を指揮していた。
四章で立場を弁えずにアズリアらと行動を共にしていたのは、その苦労に報いた形で王妃が休暇を彼女に与えていたからなのである。
地の魔剣を継承した彼女が何故、吸血鬼に重傷を負わされたのか。それは、決してノルやエル達の前で見せられなかったからに他ならない。
ギイ 72歳 男性
前々王、そして前王から三代に渡りホルハイム王家に仕え、前王の宰相も務めていた王家重鎮の老人の中でも最古参、ホルハイム唯一の公爵位である。
それ故に、基本的には革新的な発言や政策を取る国王や王妃を諌める保守的立場を取ることが多いが。それは敢えて憎まれ役を買って出て国王に反発する重鎮らを制御しやすいようにまとめ役をしているのである。
ユメリア・ギザ 19歳 女性
火の部族では次期族長が正式に兄ハティになることが決定したため、妹である彼女も火の名を継ぐこととなった。
魔族の侵攻で傷ついた国を復興中で離れられない兄ハティにかわり、アル・ラブーン王国の使者としてコルチェスター海軍と単独交渉する権限を与えられた程の政治的手腕を持つ才女。
砂漠の国王家といい、ホルハイム王家といい、火の部族といい。
ノルディア 22歳 女性
コルチェスター海軍へ増援という名目でホルハイムに渡る以上、ユメリアが必要だった戦力だったアル・ラブーン近衛騎士筆頭。
勿論、ノル本人もそれを自覚していたが敢えて承諾したのは、アズリアに再会したかった一心から。
魔族大侵攻が終結した後に、太陽王ソルダと師匠のメノアに一から剣の修練を受けた彼女は、王都アウルムへ援軍として赴いた際に帝国軍の一部隊を単騎で壊滅させ、報告通りガンテ将軍を初撃で葬るという鬼神の如き活躍をして見せた。
ならば何故、吸血鬼に重傷を負わされたのかと言うと、武器がノルの能力に耐えられず勝負の最中に破損したから。
ランドル・アードグレイ 37歳 男性
ホルハイム戦役で圧倒的劣勢を逆転したホルハイム王国への先行投資を行うべく、当主本人が交渉の卓に座るために王都アウルムへと大量の食糧や建築資材などを運び入れていた。
一章での騒動で壊滅的被害の出たランベルン伯爵領を無償で復興させた手腕を買われ、男爵から子爵へと昇爵している。
今一番の心配事は、離れた場所にいる一人娘シェーラが誕生日を迎え、魔法学園に入学し冒険者資格まで取ってしまった事だ。
ミスティ 48歳 男性
王都アウルムにある知る人ぞ知る料理店「ダンテライオン亭」の店主であり、他では見ることのないこの店ならではの献立を創作しているのは料理人ではなく彼である。
いつも笑顔を絶やさない初老の男性ではあるが、料理を残された時の落胆振りと、店で暴れた人間が出た時の怒りの形相はもはや別人と言ってもよい、と店の人間らは口を揃えて証言する。
アイザック 64歳没 男性
ホルハイムに唯一だった大将軍の地位にあった人物で、現在アズリアが所有している黄金の勲章の持ち主で、胸まで伸ばした長い顎髭が特徴だった。
この国の唯一の王位継承権を持つ王子ロシェットの教育係、主に武芸全般を担当していたが、ロシェットは武勇の腕よりも魔法や歴史などの知識欲が強い事を早くから認めていた人物だったが。
帝国との初戦にてホルハイム軍を率い、ロゼリア将軍との紅薔薇軍と激突、敢えなく戦死を遂げる。
▼旧市街地遺跡〜ホルサ村
魔神ウンブリエル
「魔」を冠してはいるが、魔族とは一切関係のないどちらかと言えば大樹の精霊たち精霊に近しい存在。その正体は、あの遺跡に眠っていた上位魔術文字の「ουρανός」の眷属である。この世界に留まるための肉体を失い魔術文字として意識だけを残したが、それによりウンブリエルを御する事が不可能となってしまった。
元来ならば人間の手には負えない存在なのだが、理性的な行動が一切取れなかった事に加え。イオニウス王が所持していた雷の魔剣は、主であるουρανόςの魔力が秘められていた為に打ち倒されてしまった。
石像の守護者
実はこの石巨人、元々遺跡に設置されていたモノではなく。イオニウス王が魔神を討伐した際に残された遺跡を調査した当時のホルハイム宮廷魔術師らが、遺跡の危険性だけを察知し最後の防衛線として作られ設置されたモノだった。
アズリアは不意を突かれ一撃を受けたために負傷したが、普通の人間なら拳が直撃した時点で即死する破壊力を振るう。
吸血鬼ガイン
ロザーリオの暗黒魔術によって墓より蘇ったが、同じく吸血鬼化の魔術を施された仲間のオルテアとマッシャーは残念ながら吸血鬼化することはなかった。
元々、帝国重装騎士に選抜される程の自慢の腕力が、吸血鬼化によりさらに上昇し。得意技の「大楯突撃」は建物一つを倒壊させる程度の破壊力を有していた。
リンツ 20歳 男性
ホルハイム戦役によってその席を多数失ってしまった王城配備の騎士団を増員するという流れで、戦役終了後に騎士に昇格したての青年。
カーデリンド 46歳 女性
王都アウルムにある月と誕生、葬送を司る男神ヴァルナの女性司祭。正しい生死にこだわるヴァルナ信徒は亡者への対策を学ぶ事が多く、例に漏れず吸血鬼が王都内に侵入した一報を受けて、迅速に彼女が王城へ亡者避けの結界を張ったことで、ロザーリオが王都に与えた被害は最小限に抑えられた。
余談だが、ヴァルナは伝承でも優れた美貌の持ち主として描かれていることが多いために、特に若い女性の人気が高く。元来は男女間の仲を取り持つのはイスマリアなのだが、ヴァルナ神に恋愛を願う者が多くいるのもまた事実である。
▼ホルサ村
吸血鬼ロザーリオ
彼の心の内側に澱んだ殺戮欲を見出した紅薔薇公ジークによって、秘密裏に「死亡時に吸血鬼化する」呪詛を埋め込まれ、その結果上位種以上の吸血鬼として蘇る事となった。
元来、彼は剣士としての誇りから魔法の類いは自己強化魔法以外を使用出来なかったが、吸血鬼化してからは数々の暗黒魔術を躊躇なく使用するなど、剣士としての誇りすら捨てた模様。
ランディ 16歳没 男性
ドライゼル帝国にある将来の軍人を養成する士官学校でアズリアが同期として出逢った栗毛の髪の少年。
帝国では珍しい褐色肌のアズリアを奇異な目で見ることなく、屈託無く接してきてくれる態度にすっかり捻くれていた最初は困惑していたが。それでも変わらず接してくる彼に徐々に好意を持ち、惹かれていく自分の恋心に気付くアズリアだったが。
東部七国連合との小競り合いに駆り出され、その際に敵兵の放つ槍に胸板を貫通され戦死した。
その他吸血鬼
紅薔薇公ジークの呪詛で蘇ったわけでなく、ロザーリオの暗黒魔術によって亡者化した帝国兵の遺骸。
吸血鬼としての格は、従属種よりは強いが上位種には及ばない。
どんどんと紹介文と裏設定がマシマシになってきてますが、気になさらず。




