表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
88/92

87

アジア系、東洋人みたいな風貌だと思っていたけど まさか日本人だったとは…これは知識チートは程々にしとけと釘を刺しておいた方がいいかもしれんな


「それで、俺は元の世界に帰れるんでしょうか?」

「んー、残念だが帰る事は不可能なんだよ。 転移とかの専門家である 時間と空間を司る神がそう言ってたんだ。 なんか申し訳ないな」

「そ、そうでしたか。 そういえば、なんか日本を知ってる風でしたけど この世界の文明レベルは日本と比べてどうですか?」

「地味だけど魔法文化で成り立っているから科学という概念は無いと思っていいな。 貴族とかが幅を利かせているから、中世ヨーロッパって所かな」

「ほほぅそうですか!異世界転移の定番ですね!」

「ところで、ケンジは学生なのか?」

「はい、とは言っても栄養大学に通ってました」

「おお、料理人志望か?」

「まぁそうですね、料理というかお菓子が専門のパティシエ志望ですが」

「いいねいいね、あーでも、この世界は砂糖もミルクも超がつくほど高級品なんだよな」

「そ、そうですか…砂糖と牛乳が無いとほとんどのお菓子はダメかもしれないですね」

「まぁただ、一言言わせてもらうと 生きるために知恵を絞る事は悪い事じゃないと思ってる、だけど…所謂知識チート?急激に世界を変えてしまうような事は自重してほしいんだ」

「知識チートダメですか…それにしてもなかなか詳しいですね、トーヤさんは」

「ああ、まぁ俺にも色々あってね 日本にいた事もあるんだよ」

「そうなんですか!いやぁいきなり召喚とか、あの偉そうな皇帝とか、いきなり道具として使ってやるとか言われてどうしようかと思ってたけど、話の通じる人がいて良かったですよ! あ、人じゃないですよね」

「まぁアレだ、パティシエというなら仕事を紹介してやることが出来るかもしれないな。俺が個人的に作っている砂糖やバターなんかを売ってやってる貴族の家なんだが」

「砂糖やバターを自作ですか…すごいですね」

「日本にいた時に学んだからな、余り量は作れないけど そこの貴族、領主の嫁が甘い物に目が無くてな、重宝してくれると思うぞ」

「そうですか、知らない世界なんで 色々見てみたい気もするけど、安全に関してはどんな感じですか?」

「それなりに魔物がいるな、町がある所はそれなりに安全だが 危険地域は存在するよ。 追剥や盗賊もいるから、日本と同じに考えてると…長生きできないな」

「そうですか、そこら辺もある意味テンプレ状態なのですね」

「こっちの世界にはこっちの常識がある、郷に入ればってやつだよ。たとえ自分にとっての常識だとしても、自分の意見を通したいならば 相手が納得できるよう説明してからやらないと、話し合いの最中にサクっと刺されるぞ」

「うへぇ 怖いですね」

「そういった意味も込めて、後ろ盾になる貴族を紹介しようと言ったんだよ。 そこの家は俺の事も知ってるから悪く扱われる事は無い…と言えるな。 まぁケンジが敵対しなければだけどな」

「いやいや敵対なんかしませんよ、現状では自分が出来る事は少なそうだし 命大事に作戦で行きます。 ところで、異世界転移特典みたいなのはないんですか?」

「あー あるみたいだぞ。なんでも時空を超える時に魂になんちゃらって、うん 詳しくは忘れたな」

「マジですか!俺にはどんな力が与えられたんですかねぇ?」

「すまんが俺にはわからないな。 時間と空間の神か、この世界の創造神ならわかるかもしれないけど、まぁそこは俺も確認してみるよ」

「お願いします。 後、さっきの就職の方も受けたいと思います」

「お、そうか。 それじゃあちょっと連絡してみるか」


ミラに渡してある方の水晶に魔力込める


『はい!ミラです、トーヤさんお疲れさまでした』

「やあミラ、伯爵はいるか? 不在ならセリーナでもいいが」

『少し待ってください』

走り去る音とドアの閉会する音が聞こえたので呼びに行ったんだろう


「それは…携帯みたいな感じですか?」

「そうだな、俺が個人的に作った物だから 出回っていないけどね。しかも2セットしかないし」

「そうなんですか」

「まぁさっきも言ったけど、中世レベルの環境だから 手紙一つでも数か月は普通だからな?」


『トーヤ殿?セリーヌでございます』

「ラジウスは不在なのか?」

『ええ、主人は町に出ています。 夕刻には戻ってきますけど』

「そうか、さっきの神託は聞こえたか?」

『聞こえてました、何やら大変そうですね』

「聞いてたんなら話が早い、帝国がやらかした儀式魔法で召喚された異世界人を保護したんだけどな、どうやら元の世界ではお菓子職人の修行中だったみたいでな バートリー家に連れて行こうと思ったんだよ」

『お菓子職人ですか?それは素晴らしいお仕事ですね。 お人柄の方はいかがでしょうか?』

「そうだな、今見た感じでは悪い奴には見えないし 神罰を目の当たりにしたばかりなんだ、大丈夫だと思うぞ」

『わかりました、それではお待ちしていますので いつでもどうぞ』

「ああ、これからアイシスの所に寄ってからそっちに行くよ。 夕刻前には着くと思う」


「よし、受け入れ側はこれで大丈夫っと。 で、 行く前にこの世界の創造神にあってもらう」

「め、女神様ですよね。さっき聞こえていた声の」

「そうそう、どんな加護を受けているのか聞いてみようと思ってな」

「わかりました」


いくら俺でも 青年をお姫様抱っこするのはアレなんで、ケンジを小脇に抱え自宅へ向かった

こちらもよろしく

https://ncode.syosetu.com/n3892fz/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ