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アルカイト王国上空を飛行中 初めて大陸に到着したときに見つけた王都っぽい街からさらに南下すると 建物が2000軒ほど建っている規模の町を見つけ様子を伺ってみる

すると 腰に剣を下げ、4人がかりで猪みたいな魔物を担いで歩く集団を見つけた

「あーそっか、獲物を運ぶ手段が必要になるのか 亜空間倉庫なんて使える奴なんていないんだろうな…どうするかな」


この世界での魔法は一般的に、生活魔法と呼ばれる薪に火を着けたり多少の飲み水を出したり、薪の火力を上げるために風を送り込んだり…とその程度であった。 そして魔法師と呼ばれる職業の者が何年も訓練してやっと火の玉を飛ばしたり、かまいたちを作り出したりできるようになるという

俺の亜空間倉庫みたいな物は相当特殊で、それこそ異世界から召喚された者たちが好んで使ってたという伝承が残されているらしい

「とりあえず町に行ってみて、登録やら換金手段を探るのが先だな…人気のないところで降りるか」


人目につかないような着地場所を探ってみるも、この辺は平地で見通しが良く すぐ見つかりそうだったのであきらめて帰宅

「暗いうちに行けばいいんだよ! 今更気づくなよな…」

手ぶらだと怪しまれるかもしれないので毛皮を使った肩掛けの袋を用意した クオリティはひどいけど無いよりマシだ

中にはなんとなく売れそうな毛皮や角、牙などを入れて様子見をしよう


夜明け前 町の近くに降り立ち夜明けを待つ

町の出入り口の門は閉じていて、開門を待つ者が数十人いたので最後尾に並んでみる


それからしばらく経って朝日が昇り 門が開かれ入場が始まった


「市民証か組合証があるなら出してくれ 無いなら銀貨1枚だ」

門を守る兵士にそう言われたが…お金はないんだ

「悪いんだけど、組合証もお金も持ってないんだ」

そう言いながら袋を見せ

「これを売って資金にしたいんだよ」

「ほほぅ これは魔の森で採取した物か、確かにこれならいい値段で売れるだろう それなら仮入場証を出すので今日中に売って銀貨を持ってくるか冒険者組合に登録して組合証と共に この仮入場証を返してくれ」

「わかったよ ところで売るのはどこに行ったらいいんだい?」

「大きな通りを真っすぐ行くと右側に剣のマークの看板があるから、そこが組合だ そこで買取してくれる」

「なるほど助かったよ」

仮入場証を受け取り手を上げて中に入っていった


「日の出直後なのに結構賑やかだな」

見る物全部が見慣れない物なのでついキョロキョロしてしまう…どう見ても田舎者だ

通り行く人を見ても、アイシスから聞いた通り、獣耳尻尾の人もかなりいる なにより鱗を纏った人までいた。リザードマンってところか、これは聞いてなかったな

この町に入ってまだ数分だが、それぞれの種族がそれなりにうまくやっているように見える。門衛も傲慢な態度じゃなかったしな

「おっとここだな?」

剣の看板を見つけた

早朝だというのに人の出入りは結構あるので、多少緊張するけど入ってみようか


中は…ぱっと見た感じ市役所みたいに整然としていて、目的に合わせた窓口があるようだ


しまった 文字が読めない

言葉が通じるから失念してしまってた、まぁ識字率がどんなもんかわかんないけど、そういった人向けの対処もしてくれるだろう

どっちみち登録して換金しないと町から出れないかもしれないしな

それだけやってアイシスに文字について聞いてみよう

「あのーちょっといいかな?」

「はい、ここは買取カウンターですが買取希望ですか?」

耳が尖っている…これがエルフ族だな 若く見えるなかなかのイケメン受付さんだ

「買取と組合登録もしたいんだけど、ちょっと文字が読めなくてね」

「わかりました、登録料は銀貨2枚ですが持ってますか?」

「いや、買い取ってもらわないとお金ないんだよね」

「それだと申し訳ないけど、先に無所属価格で買い取りしていただいて、その資金で登録ということになりますが、それでいいですか?」

「うん、問題ない それで無所属と組合はどれくらい買取価格は変わるんだい?」

「組合員の買取価格が十割だとしたら、無所属は7割です」 

「じゃあ先に銀貨2枚分買い取ってもらって登録し、その後に残りをって事はできるかい?」

「もちろん可能です では査定しますので素材をどうぞ」

袋の中から素材を見せる

「この中からうまいこと銀貨2枚分抜いてもらえるかな?」

「わかりました、では… ほぅ、これらは魔の森産ですね?毛皮以外は状態も良いですので 毛皮全部で銀貨2枚、登録後なら角は1個銀貨3枚、牙は1枚ですね」

「それじゃあまずは毛皮でお願いするよ」

「わかりました こちら銀貨2枚です、登録受付は一番奥でお願いします」

「ありがとう」


なかなか仕事の丁寧なエルフ君だったな さすがイケメン

さて 一番奥は獣人女性が受付のとこだな なかなか腕っぷしが強そうだな

「登録したいんだけどいいかな?」

「はいっ 登録だねー、これに必要事項書いてくれる?」

「あ、読み書きできないんだけど…」

「それじゃあ代筆しますねー 名前と年齢をどうぞー」

年齢か…見た目通り17くらいにしとくか

「名前はトーヤ 年は17だ」

「トーヤ君17歳ねー 登録料銀貨2枚だよ」

「はいこれ」

「はい確かに 冒険者組合ルインズ支部へようこそー 私は総合受付のジールだよ、頑張って働いてね」

「頑張るよ」

「それじゃあ組合規則の説明するねー」

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