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セリーナは考えていた。 なんとか娘を嫁がせてあげられないかと

娘が着替えてトーヤさん、ミラと共に庭に向かったのでついていく。いう事を聞くようにと言われ、それを娘が承知すると トーヤさんが2人を脇に抱えた

まぁまぁ、レディをあんな抱き方をするなんて…と、口に出そうとしたが 荷物扱いだと先に言っていたのでなんとか思いとどまる。 すると… スーっと3人の姿が見えなくなってしまいました。 なんと言う事でしょう、現実に見ても信じられない光景でした。 最近気安く接していただいているので忘れがちですが、創造神アイシス様の上司ですからね… そろそろ娘が不敬罪と言われるのではないかと不安になってきました。

姿も気配も感じられないので屋敷に戻る事にしました

帰ってきたら娘に言っておかないといけませんね、 余り度の過ぎる我儘はいけませんと… そして、この不思議で幸運な出会いに感謝するべきと


「ひぃぃぃぃぃ」

「なんだこの程度で、ミラを見てみろ 普通にしてるだろ」

「あ、さすがに3回目なんで…」


グリモアから高速で移動中、アリーナが貴族令嬢としてあってはならない悲鳴を上げていた。 ミラも静かだとはいえ、初回は悲鳴を上げていた

馬車ならグリモアから魔の森の入り口まで7~8日、 森に入ってから中心部までおよそ250㎞ 森の中に住まう強力な魔物達との遭遇戦をしながら移動するには、1日10㎞進めればいい方だと言われている。つまり、優秀な冒険者の集団で25日かかる計算だ。そんな距離をほんの30分程度で自宅に到着する


「ほあー 魔の森の中とは思えない 長閑な雰囲気だね」

貴族令嬢の護衛となってから、敬語を使うようになっていたミラが素で話し出す

「ミラさん?言葉使いが戻っていますわ」

「あう すいません」


割と広い敷地に建物が3軒、 整然と並べられた畑、 頑丈そうな鉄の柵で覆われた牧場の中には魔牛が2頭、 四方を鉄格子で覆われた小屋には2羽のコカトリス

「魔牛にコカトリスですか…実物は初めて見ましたわ」

「あーあいつらは牛乳と卵のために飼っているんだよ、いつも渡してるクッキーの原材料の一部だな」

「そう聞くと 少しは可愛げが出てきますね」

「向かって一番右の建物には近づかないようにな、アイシスが仕事しているから邪魔しないように」

「はわっ アイシス様がいるんですか? あわわわ」

「ミラ 落ち着け。 一番左の建物が俺の新居だ、中を見せてやるから感想をよろしくな」


3人並んで新居に入る、石造りの外観なのに 日本家屋のような三角屋根。トタン…と定義していいかわかんないけど、ミスリルを薄く薄く延ばしてトタン屋根っぽく加工 これによって大型の鳥型魔物が屋根の上に止まっても強度的に大丈夫


「わぁ、中は木造なんですか? なんか良い感じですね」

「そうですわね、 暖かい雰囲気が良いですわ」

「色々考えたからな! 自分の家くらいは落ち着く場所にしたいしね」

その後、2人は内部を探検し始めた


「お嬢様!ベッドが大きいです!」

「まぁ、これなら3人並んでも平気ですわね。 トーヤ殿、今夜はみんなここで?」

「ん? あんたらは夕刻までに帰すって言っただろ。 ここは所謂 俺の城だ! 俺がゴロゴロするためのベッドな!」

「私を側室に加えてくださるという話はどうなりましたの?」

「その話は断っただろ」

「諦めないとお伝えしたはずですわ、我が家は弟が継ぎますので 私は家を出ても問題ないですし、 護衛のミラさんも一緒についてきますわよ?」

「ふぇ? その話は初めて聞いたんですけど?」

「だからですね、私がトーヤ殿の側室に入るので 護衛の貴女も一緒にって事ですわ」

アリーナとミラが特大ベッドに腰かけて なにやら話し合いを始めた。 なんか仲良さそうで良かった良かった

「そろそろ1階に戻るぞ、最近作った料理を出してやろう」


1階に下りてシチューを出してやる

「これおいしい! 白いけど牛乳入ってるんですか?」

「そうそう、それと魔の森産の肉と 家の畑で取れた野菜だな」

「これのレシピを教えていただく事は?」

「教えてもいいんだけど、牛乳が手に入らないんじゃないか?」

「確かに… ここのように魔牛を飼育するのは大変なのでしょうか?」

「大変だと思うぞ。 家の魔牛は俺に服従してるから大人しくしてるんであって、普通の人間相手なら暴れるんじゃないかな」

「コカトリスもですか?」

「うんうん、やっぱ料理に卵は重要だからね。 最初に首根っこ掴んで頭突きしたら大人しくなったぞ」

「はぁ…そんな事無理ですわね。 コカトリスに頭突きなんてありえませんわ」

「まぁそこはトーヤさんですし」

「ですわね」

なんか納得された… なんでだ?

「さて、そろそろグリモアに戻るか。 せっかくだしアイシスに挨拶でもするか?」

という提案をしてみたら、 ミラがガチっと固まった。 アリーナもなんか挙動不審だな

「あああああの、私程度の者がお会いするなんてとんでもないので 遠慮しますさせてください」

「ミラ…」

「わ、私もご遠慮させてもらいますわ。 アイシス様のお務めを邪魔するなんてできませんわ」

「ま、無理にとは言わんけどね。 それじゃあ帰ろうか」

日は随分と傾き、後1時間もすれば日は落ちるだろう。 さて グリモアに行きますかね 

こちらもよろしく

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