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まぁともかく、 帝都からクリモまで20日前後かかるから、往復で40日くらい 無駄に時間かかるけどリーナ嬢が生きていない以上、その報告がもう一度帝都まで来なければいけない。 これだけで2~3か月はかかるな それから新しい作戦を考えたところで大した事はできないだろう。 よし! 帝国は例の召喚魔法まで優先度下げてもいいな そうと決まれば家に帰るべし。 のんびりするための準備なら楽しんでやれそうだしな


「ん? なんか…空気が違うな」

自宅に戻ってきたんだけど、なんか気配がいつもと違う。 魔力が濃いというか…でもそれ以外は変化は無さそう… 一体なんだこの違和感は、 でもアイシスが何も言ってこないから問題ないのか? まぁいいか


違和感を感じながらもとりあえず家に入り一休み…と、思ってたんだけど。 なんかベッドが盛り上がっている…誰が寝てるんだ?


「どちらさんだ? そこは俺のベッドなんだけど」

「あ、やっと帰って来たね? お邪魔してるよ~」

ベッドから顔を出してきたのは…不死族の王フィーだった 相変わらずの燃えるような真っ赤な長い髪、いや こうしてみるとホント綺麗な色だな。 顔の造形もすごく美人だし…

「なんだい、突然来るんだな」

「いや~連絡手段がないからねぇ、ホントは今すぐにでもここで君のお世話になりたいんだけど、幹部連中がなかなか引退させてくれなくてね~」

「いやいや、種族を束ねる王がポンポンと引退はできないでしょう。今日はお休みなのかい?」

「そうそう、息抜きは大事だし 顔も出しておかないと忘れられそうだしね~。頑張って引退するからここで養ってね」

「養うって…フィーはヴァンパイアだっけ? やっぱり血を吸って糧にしてるの?」

「血を飲むのは個人の酒肴によりけりだよ、私は血が無くとも安眠できるベッドとトマトがあれば平穏に暮らしていけるよ~」

「トマトかぁ それは育ててないなぁ」

「それは大変だ! 急いで育てて欲しいな。 まだここに住み着くことはできないから もう少ししたら帰るけど、次に来る時までに頼むねぇ。 今日の用事は、君に養ってもらう妻になるため 魂を繋げるために来たんだから…」

フィーはそこまで言うとベッドから出てきて抱きついてきた

「私が満足するまで抱いてもらうからね~? だからよろしく旦那様♪」


またしてもやってしまった。とうとう3人目… いや!どんと来いと決心したはずだ!どこぞの後宮みたいに地位やお金に群がる女を集めたハーレムではない! ちゃんと愛情を持ってだな! うーん、頑張ろう


「さすがは旦那様、抱き心地もいいね~ よーし、ちょっとだけやる気が出てきたよ。 んじゃ戻って 早くここで暮らせるように頑張ってくるよ。 あ、 私は専用の部屋が欲しいのでよろしくね~ この部屋と同じくらいの広さでいいから、 ベッドは硬めでお願いね~旦那様」

「お、おう」

フィーに圧し掛かられてキスをする、 そしてまた大量の魔力を流し込まれていく… うん、魂の繋がりが出来た感触がした


「私は女の子も好きだから、嫁が増えるのは歓迎するから良い子をよろしくね~」

最後にふざけた事をのたまって帰っていった。増やせと言われてもね、こればっかりは気持ちの問題が大きいからな うん、これ以上は増えないだろ きっと…


さてさて、宿題が出来てしまったな トマトを探しに行くか。 ルインズやクリモでは見かけなかったからまずは情報収集だな。 困った時のジルにでも聞いてみるか

それにしてもトマトかぁ…これはケチャップを作れとの天啓か、とりあえずルインズの組合に行ってくるか


ルインズの組合に到着した。 まだ午後2時くらいなのでガラガラの状態だ、 これなら長話しても迷惑にならないだろう。 まずはロスター君のところで買い取りっと


「やあ、 これよろしくね」

「こんにちわ、査定しますね」

いつものように牙と角、まだまだ在庫はいっぱいあるからね。 金貨も200枚以上持ってるから別に換金しなくてもいいんだけど、ちゃんと仕事をしてるぞ! というアピールだ。 ただの見栄ともいう

買い取りが終わったらジルのいる窓口へ

「やあジル、 これは前金代わりだ」

これもいつも通りにクッキーを出す

「いらっしゃいトーヤさん! なんでも聞いてよね!」

ジルは今日も元気だ

「トマトの事なんだけど、栽培されてる所、名産地とか分かるかい?」

素早い動きでクッキーを回収するジル。 うん、良い動きだ

「トマトならバートリー伯爵領がおいしいって評判だよー 領都に行けばすぐ手に入ると思うよー」

おおう、そういえば伯爵領の町って何も見てなかったな…

「伯爵領ね、了解したよ。 苗とかも手に入るのかな?」

「詳しくはわからないけど 手に入るとおもうよー」

「そっかそっか、 よし! んじゃ伯爵領に行ってくるかな!」

「行くんならミラちゃんも連れて行ってあげて欲しいなー」

「ミラを? なんかあったの?」

「ミラちゃんはこの町の出身でね、この周囲しか知らないのよー。 自宅の火事で家と両親をいっぺんに失ってから 1人で頑張ってるのをずっと見てたからねー、 少しは他の町とかにも出かけて気晴らしをして欲しいのさー」

「うーん、なかなか重い話だな…聞いてしまったからには放っていけないな」

「うんうん!ミラちゃんはホント良い子だから 更に良い子になるようにお願いねー」

そんなこんなでミラが戻ってくるのを待つ事にした

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