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とりあえず話を終わらせて伯爵家を出た。 次はアレだな、クリモにいる帝国軍人が何をやっているか…だ

帝国領にも魔の森は隣接しているが、地域によって魔物の生息域が違うから ここじゃなければいけない何かがあるはず、 それが召喚のための素材なのかわからないけど知っておくに越したことはない。一度自宅に戻って、夜が明けたらクリモに向かおう


3日ほど監視したが、 普通に魔物を狩って素材を売っているだけだった… どうやら王都に潜伏している密偵を中継しているだけで、任務としてのお金は帝国から出ているけど 贅沢するには足りないので部下が狩りに出ている…と

准将とやらはやりたい放題のようだ。 まぁ3日間無駄にしたような気もするけど、あの調子ならこれ以上の監視はいらないだろうな。 伝令君は国境を越えて進んでいるけど、帝都にはまだ時間がかかりそうだし明日はルインズでも行くか。 その前にガッシュ達と飲みだな! 増えたメンバーもいるみたいだし!


そんな訳で、 いつもの酒場で大部屋を借り 獣人20人と俺で総勢21人の飲み会が始まった。 ガッシュを含めた8人は魔の森での生き残り、 そしてこのクリモで仲間になった12人は、耳と尻尾が微妙に違う狼っぽいのと猫っぽい獣人の混成チームだった。 男性7人 女性5人で分担して鍛えながら稼いでたらしい。 どうやら獣人達は、狩りをしながら鍛錬するのはデフォらしい

人間種とは上辺だけの付き合いをし、獣人同士ではそれなりに深いコミュニケーションを取り合っていたみたいで やはり皆帝国内にいる同胞の事が気になっていたらしい


「とりあえずアレだ、帝国軍人の奴らは放置してていいわ。 偉い奴が豪遊するための資金繰りを部下がやってるだけだった 正直どうでもいいって感じだな」

「そうでしたか、まぁ関わるなっていうのなら大賛成ですよ 俺らも帝国人には近づきたくないもんで」


顔合わせが済んだ後、ガッシュと一緒に飲んでいた。 まぁエールだけど

 

「王都にいた連中の仲間の半分は捕らえて 王国貴族の1人に引き渡したから5人くらいしか残ってないし、クリモに来るはずだった5人が いつまでも来ないってのに気にするそぶりも見せないから忘れてるのかもな」

「はぁ…そんなのが上司だなんて哀れな密偵ですね…」

「全くだ それでだ、 最近ちょっと武器作りにハマっていてな お前達の武器でも作ってやろうかと思ってるんだ、どんな武器がいいか意見を集めておいてくれ」

「ええ? そんないいんですか? いやすごくありがたいですけど」

「おう 趣味みたいなもんだしミスリルには及ばないけど それに近い素材がたくさん手に入ってな。 短剣でも長剣でもなんでもいいぞ ただ、重さとか長さとかは好みがあるだろうから意見をまとめておいてくれ」

「ありがとうございます! 今! 今ちょっと聞いてきますね!」

余程うれしかったのか、即座に仲間の所へ声をかけにいってしまった。 まぁ持ってる武器を見たけどボロいし汚いし 叩き売りの安物使ってるんだろうと安易に予想できるからな。 それに帝国での奴隷解放のためにも良い武器は必要だしな。 戦闘中に折れたら目も当てられない


そして20人分の武器のサイズと重さを聞いてから自宅へ戻り、夜が明けるまで作業し そのまま完成品を届けた

「それじゃあたまに顔出すけど、目的のために怪我とかするなよ」

「わかりました、ありがとうございます。 がっつりと鍛えて必ずお役に立って見せます!」

「おう それじゃ気を付けてな」


ガッシュに全員分の武器を手渡しクリモを出てルインズに向かった


トーヤが隠蔽を使い姿を消した後、ガッシュは大事そうに武器を抱えて宿に戻り、寝ている仲間を叩き起こした

「おい起きろ!トーヤ様が武器を持ってきてくれたぞ」

「おおおお なんだこれ すげぇじゃねえかよ」

「鞘も随分手が込んでるな…本当にこんなのもらってもいいのか?」

獣人達が自分にあてがわれた剣を見て思い思いに声を上げている

「いいか これは帝国での作戦で俺達が期待されている証だ。 これからじっくりと慣らして使いこなせよ」

「「「おう!」」」

そこらの鍛冶師じゃ決して作れないような業物を手にし、更なる気合いを入れていた


ルインズの町に着き、ミラは泊っている宿に来ていた

「おはよう ミラはもう出ていったのか?」

「あー おはようございます! ミラさんはまだ起きてきてないですよ。 いつもならそろそろ朝食取りに来ると思います」

「そうかい、んじゃ俺の分の朝飯頼めるかい?」

「わかりましたー 銅貨5枚いただきます」

硬いパンとスープを出してもらい、ゆっくりと食べながらミラを待つとしよう

しかし、食べ始めてすぐにミラが降りてきた

「あれー?トーヤさん来てたんですか! あ、朝食お願いしまーす」

厨房に声をかけトーヤが座っているテーブルにつく 

「やあ 鍛錬だけじゃそろそろ飽きてるだろうと思ってな、今日は中層まで行こうと思ってるけどどうする?」

「行きます!」

やる気は十分のようだ

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