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串焼きとパン、スープを買い込んで広場に設置されているテーブルに着く 

「そういえばちょっと変わった鉱石を見つけてな…ミラが使えるように作ってみたんだけど」

そう言いながら 隕石素材から作ったミスリルっぽい藍色の短刀を出す

「これなんだけど、なかなか綺麗な色だろ? 普通の鉄よりずっと硬いぞ、ミスリルには届かないけど」

「うわぁ~ 綺麗な剣…え? くれるの?」

「武器の扱いがもっと上手になったらご褒美としてやるよ」

「ええー?今じゃないの? すごく綺麗なんだけど…」

「ちゃんと扱えるようにならないとすぐ折ってしまうぞ? それでもいいのか? 多分この先CランクやBランクに上がったとしても、ずっと使っていける物だと思うぞ」

「ぐぬぬ…そう言われるとなんとも言えない」

「だろ? だから今は焦らないで力をつける時期なんだよ」

「わかったよぅ そうなれるように指導してね?」

「途中で投げ出したりはしないから安心しろ」


その後宿屋に向かい部屋を借り 夜が深まったあたりで抜け出し自宅へ戻った。 やっぱり風呂に入らないとね! さっぱりしてから ゴルドアプルを絞ったジュースで一息入れ また宿屋に戻り寝そべった


夜明けとともに動き出し、猪代を受け取ってから南の森に向かう。 猪はおよそ4~500㎏の肉と、牙などの素材が解体手数料として2割引かれたけど銀貨12枚になった。 どうやら肉の単価が良いみたいだ、 まぁ町の住民が消費するもんだからねぇ

なので今日は狼を狙って狩ってみる事にする。 群れる上に動きが速いので初級冒険者には厳しい魔物だけど、横やりを入れて1対1の状況になれば ミラならなんとかなると思う

ルインズの町で冒険者を続けるなら、南の森の浅層で角うさぎを1日4~5羽狩れれば日々の生活費だけじゃなく貯蓄もできるので十分生きていけると思う。 ただ、なんかの間違いで中層に足を踏み入れた、もしくは中層の魔物が浅層に現れた時に備えて、今のうちに経験させておこうという作戦だ。

猪はともかく、複数の狼を相手にするにはリーチの短い武器で接近戦というのはリスクが大きすぎる。 まぁそれでも対複数戦の経験は今後重要になると思うので、じわじわとやっていくしかない


「はぁっ はぁぁ倒したよぉぉ」

「おう 今の動き方は良かったな、ただもうちょっと体力をつける必要があるな」

「うう…そうかも 2匹相手にするのがこんなに大変だなんて トーヤさんがあまりにも簡単そうに倒すからそんなイメージがついちゃってたよ」

「人は人、自分は自分、 ちゃんと自分の力量を把握するのは大事なことだぞ」

「まったくその通りだわ」

「ま、今日も大量だったし町に戻ろう」

「はーい」


今日は狼を 3匹の群れと4匹の群れを狩り、7匹分の肉と牙を手に入れていた。 今日はしっかり解体して背負い袋の中に入れている。 そして3匹の群れを相手にしてる時に、1匹だけ間引きして 2匹同時をミラにやらせてみた所、最後は疲れ果てているが危なげなく勝利した


ルインズの町に戻り狼を買取してもらい、また4日後にと約束をして自宅に戻った


「アイシス、ちょっといいかい?」

「はい なんでしょう?」

「魅了する魔法なんてあるの?」

「ありますね 魅了というか洗脳に近いですけど」

「ほほぅ 魅了された者は簡単に解除できるもんなの?」

「私やトーヤ様だと簡単にできますが、他の種族では難しいですね。 魔力の問題で」

「そもそも魅了…洗脳?ってどんな仕組みでなってんの?」

「属性でいえば闇属性に当たり、思考を一部麻痺させてから、術者の意思を刷り込むのです。なので通常ならば闇属性の魔力を遮断して、麻痺している意識を覚醒させると回復するのですが 魔力の少ない種族だと回復するまで時間がかかるのです」

「ふむー あくまで聞いた話なんだけど、アルカイト王国の第二王子とその取り巻きが魅了されたっぽいんだよね、 もし本当ならこの国が荒れちゃうなーと思ったからさ」

「そうなのですか、 私は人間種の国がどうなろうとも関心は無いのですが この大地に危害を与えるのなら罰を…と思ってます。 逆に言えば大地に何かしない限りは関与しないですね」

「そっかー」

「しかしトーヤ様が気になるのでしたらお好きになさるといいでしょう。 なによりこの世界の主人はトーヤ様なのですから」

「そういうもん?」

「はい そういうもんです」

「わかった ちょっと探り入れてみるか」


アイシスに聞いた限りじゃ魅了の魔力を遮断すれば、時間はかかるけど回復するって事だな。 魔力を遮断できる魔導具を作ってみるか。 小型でアクセサリー系の物がいいかな


この後、アイシスに聞きながら魔力結界の魔導具を10個作って亜空間倉庫に入れる。 そして制作の過程で既存のアクセサリーなんかに後付け出来る事が判明 これなら魅了されてる者にアクセサリーを装備させるよりも元凶のお嬢さんに直接付与して出力側を遮断すればいんじゃね? と結論を出す

まぁなんにせよ元凶のお嬢さんの顔も知らないし、背後関係も知っておく必要があるからストーキングしないといけないな。 この世界に来た時に練習した空間魔法の出番だな! 光学迷彩魔法があれば見つかることなくストーカーができるだろう… いや、うん 自慢できる行動じゃないけどね


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