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パンを自作しよう

町へ行って買い物したついでに市販のパンを買って食べてみた…ら すっごい硬くそのまま齧るのはなかなか大変な食べ物だった。 基本スープなどに漬けて柔らかくしてから食べるものだった

これは元日本人だった俺には納得できない物だった なので パンを自作しよう!


たしか酵母はリンゴの皮や芯に砂糖適量を水に漬けて蓋をして4~5日放置だったっけか 途中で空気入れ替えしてとかだったかな 砂糖は無いのでゴルドアプルと水のみでやってみる

で、待ってる間に窯の製作 これは友人の家にあったピザを焼くのに使ってた窯を真似して作ってみた

パン生地はとりあえず町で買ってきたやつを用意 うまくいけば生地も自分でやった方がいいと思う


それで焼き上がったのは、日本じゃとても商品にならないレベルだったけど 町で食べたガチガチの硬パンに比べれば雲泥の差だった


バターを塗ってアイシスに食べさせてみる


「これは柔らかくて美味しいですね」

「俺のいた国じゃ、料理に興味のある子供よりも下手なパンだと思うけど おいしいなら良かったよ」


これはきっとゴルドアプル効果だな 日本にいるパン職人にゴルドアプルを使わせたら至高のパンが出来そうだ

とりあえず料理人でもない俺が なんとか食べれるものを用意できたのは良いことだ これなら畑を拡張してもうまく消費できそうだな 肉もある


翌朝 ルインズの町で野菜を買い込み組合へ向かう 今日は依頼表を見て、他の食べ物の収集依頼と金額を調べてみようと思っている その前にいつもの買取カウンターへ


「おはよう これをよろしくね」

魔鹿の角を6本カウンターに置いた

「おはようございます 組合証をこちらへ」

査定を終えて組合証を返してもらった

「おめでとうございます、今日からDランクです あちらのカウンターで更新してください」

「あら、もう達成してたのか じゃあ行ってくるよ」

Dランクになってしまった 普通は単独で鹿とか狩らないらしいからね 4~5人パーティで討伐したら貢献度もパーティの頭割りになるからそこそこ時間がかかるものみたいだ


「おはよう 更新よろしくね」

「はいおはよー サクサク上がっていくねー ところでバターは無いのかなー?」

「あれは作ってる最中だよ というか余ったらっていったよね?」

「余るようによろしくねー はい更新終わり」

組合証を受け取って依頼表を見に行く 

薬草、木の実の収集。街道上に出る害獣の駆除。商隊の護衛。 護衛とかパスだな 何日もかかりそうだし 木の実かぁ、町の南側の森で採れるらしいな… 一度行ってみるかな

とりあえず依頼として受けずに見に行ってみよう


特に名前のない森 ルインズの町では南の森とそのまま呼ばれてた

そんなに広くなく 凶悪な魔物もいないことから新人Fランクから入っても大丈夫らしい とはいえ、強くないとはいえ魔物はいるので油断してやられる人もいるみたいだ

中でも体長が40㎝前後でそこから10㎝くらいの角を持った角うさぎ 弱いうえに肉と毛皮、角まで売れる初心者でもそこそこ稼げるはずの魔物に足元すくわれて、刺されて大怪我なんてこともあるらしい


そんなこんなで木の実は見つけられなかったので角うさぎを5匹狩って今日の収穫とした


いやーしかし 自分のペースで狩りをしたり畑をいじったりするのって のんびりしてていいなー

日本にいたらこんな生活はできないだろうしな ま、文明に利器が使えなくなったのはちょっと痛いけど… 娯楽が足りないんだよなぁ

なにはともあれ これも自分が魔人だからのんびりできるんだろうな 人間の力だと鹿を狩るのも命がけだしね 帰って畑を見て寝るか

自宅に戻ると天界の王イクシードが機嫌の悪そうな顔をして立っていた


「なんですか?そのお姿は 私の魔力で天使化できるのに…」

なるほど、俺が魔人の姿でいるのが気に入らないのか だってねぇあの純白の翼 俺には似合わないと思うんだよね…と伝えてみる

「似合わない事なんてありません なので姿を変えて下さい」

「あ、はい」

グイグイ詰め寄られて勢いに負ける

「それに…この感じは、ヴァイスを抱きましたね?」

「抱きましたというか襲われたというか」

「むー私が一番にと思っていたのですが…」

「まぁまぁ あーそうだ!バターを作れたから簡単な物だけど調理するから食べてみてよ」

「あらあら トーヤ様の手料理ですか、それはぜひ!」

「じゃあまずはあの小屋へ 一応ここで暮らしてるから自宅って事で案内するよ」

立ち話をやめて自宅に入る いつもの人参キャベツじゃが芋に魔牛肉で肉野菜炒めを作って出してみる

「いい香りですね では、ご馳走になります」

上品な振舞いで大雑把な料理を食べるイクシード 庶民料理を天使にも食わせてやったぜ…いいのかコレ


「これはおいしいですね 今後もぜひ作ってくださいませ」

「このくらいなら問題ないよ」

「ありがとうございます それでは、今日伺った件を…」

そう言いながら正面から抱き着いてきた

「2番目…というのは悔しいですが 貴方様の妻になるという事は決定していますので。 では大人しくベッドへ」

仮にも種族を束ねる者がグイグイ来過ぎじゃない?


こうしてまたしても襲われることになった 


 


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