方向音痴しかいないパティーン、地図読める方募集中。
読んで頂いて誠にありがとうございます。
すいません、仕事疲れで寝落ちしてしまいました。
時間が遅れてしまい申し訳ありませんでした。
「ところでお前らなんでこんな所に来てんだ?」
「それがな、アイラの家に行こうとしてたんだが、気付いたら此処だったんだ」
「この地図、お父様からもらったんですけどねぇ……」
「ふぅん……その地図見せてみろ」
そう言っておっさんから地図を拝借する。
「……ここはどこだ?」
幼女もアホだった。
「北に進んでいたはずなんだけどなぁ……」
「そうですよ、ベル爺はどうやって北だって分かったんですか?」
「ん? あぁ私にはこの『放屁磁針』があるからな」
そう言ってなんかもやっとした、黄色い針が出て来た。
「……なんですかこれ」
「これはな、北と南に指針が振れるという探索のお供さ!」
その『放屁磁針』がものすごい速度でクルクルと回転していた。
「な、なんじゃこりゃ!」
「なんかすごい速度で回ってますね」
おっさん達は知らない事だったが、この場所は磁場が不安定な場所だった。
屁は磁場の影響を受ける、常識なので覚えておくように。 いいね?
「こりゃ使い物にならないなぁ」
「なんだこれ? 面白えなぁ!」
幼女は永遠にクルクル回るオモチャを手に入れた。
「わーい! わーい!」
「そう言えば幼女さんは何て言うのだ?」
「ん? 俺はファフニールっていうぞ!」
「え? あのファフニールというと神話級のドラゴンなんですけど……」
「うむ、じゃあ幼女さんのあだ名は『ファ』だな!」
「ファ?!」
幼女の名前は『ファ』になった。
「ふむ、そうなると道案内が必要だな……」
「道に詳しいと言うとエルフでしょうね」
「そうだな、前のパーティーでもエルフがいた。 ただ俺の芋を食っていただけだったがな」
「何ですかその食いしん坊」
「じゃあ、エルフ探そうぜ!」
おっさんは地図を見る。
「エルフは迷いの森にいるんだよなぁ」
現時点で迷っているこの三人が迷いの森にどうやって行くのか。
「そうですね、せめて空から見渡せれば行けるかもしれませんね」
「空?」
二人はファを見る。
「わーい! わーい!」
まだ遊んでた。
「仕方ない、俺の七つ道具を使うか……」
「そんなのあるんですか……」
おっさんはアイテムボックスから芋を食った。
「……なんか悪い予感が」
「テレレテッテレー! 『屁リコプター』!」
「ん? 竹トンボみたいなアイテムですね」
ギリギリアウトに近いセーフである。
「そうだこれを頭に装着するんだ! そうすると空を飛べる!」
「……装着」
「お! なんだこれも新しいオモチャか!」
三人は『屁リコプター』を装着した。
プププププププププププププ!
「何ですかこの起動音」
「そうなんだ、この起動音だけが難点なんだよなぁ」
「だけ?!」
「あははは! 何だこれくっせぇ!」
プオッ! といい音をならせて離陸した。
おっさん一行は悪臭を撒き散らしながら空を飛ぶ。
エルフが居ると言う迷いの森を目指して。
セーフです!(断言)