解雇通達されたんですが、何がいけなかったんでしょうねぇ〜。
あぁ、こっちの空気は新鮮で良いや。
素人初心者の作者です、まずは読んで頂きありがとうございます。
そんなに続くかわかりませんはなるべく更新は早く心がけようと思います、みなさんよろしくお願いします。
「お前クビな」
イケメンの聖騎士アルフレッドから突然の解雇通知。
「……は?」
周りには可愛いお嬢さん方、このパーティーは人類の希望の星、栄光の勇者パーティーだった。
「いや待って! おじさんが勇者で君はその仲間でしょ?」
そうなのだ、おじさんは何を隠そう、この世界の命運を握ると言われている勇者様なのだ。
見た目がどっかの鉄火場にいて馬券を握り締めていそうだったり、パ○ンコで玉を転がして年がら年中遊んでそうな風貌なダメ親父でも。
私は勇者なのだ!
「クビはおかしい!」
もちろん反論した、こう見えても歴とした勇者なのだ、国王からも認定証がある。
そうだ認定証を見せよう! さてはこいつら信じてないなぁ?
「この認定証が目に入らんか!」
高々と掲げられた認定証を横から掠め取った人物がいた。
「……あ、アリスちゃん」
魔法使いにしてナイスバディのアリスちゃんだ、いい微笑みだ、おじさんを勇者だと信じてくれるか。
「どうだ! 私が勇者だ!」
そう宣言したと同時に。
認定証が破り捨てられた。
「…………はいぃいいいいい?!」
え?ちょっと……え? アリスちゃん何してんの? いや何してくれちゃってんの?
おじちゃん、それじゃあ勇者証明出来ないじゃん! ただのおっさんだよ!
「あれ? ははは、やだなぁアリスちゃん! お茶目さんめ!」
可愛く叱る、そう最近の若い子はこうやって優しく諭すのが良いらしい、どっかの本に書いてあった。
「……うざい」
アリスちゃぁああん? おじさんの幻聴かな? なんかとてつもなく辛辣な評価を頂いた気がするんだけど。
「そして臭い」
君は神官のマリアちゃんじゃないか、誰が臭いんだろう? おじさんわかんないなぁ?
「……メタボ」
無口な弓使いにして胸ぺったんこのロリエルフのサーヤちゃんも追撃してくる。
いつも無口なんだけど、なんでいま発言したんだろう、もう一回聞いていい? なんで発言したの?
「ははっ……嫌だなぁみんなして! おじさん気にしないから! ね? 聞かなかったことにするよ!」
あれだ……反抗期ってやつだ! みんな若いからなぁ、おじさんもそうゆう時期あったよ、うんうん。
「いや、本当なんです。もう無理っす、あんたとパーティー組むの苦痛でしか無いので」
お〜い! アルフレッド君や! もうその辺にしてくれないか? おじさんもう精神が持たないよぉ!!
「本当に、私はクビなのかい?」
恐る恐る聞く、だってあれ程までにみんなで頑張ってきたじゃ無いか! ドラゴン退治も! 魔王の手先も!
これが今の若い子達なのか、これがナウいって言うものなのか。
勇者は魔王城を残し、あと魔王のみという場所まで来て仲間たちから追放された。
「「「クビ!」」」
勇者はおっさんへと無事退化を遂げたのだった。