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第一部

フラグは全て最後に回収する(予定)です。よろしければ、推理しつつ楽しんでください。

初の転生モノです。よろしくお願いします。




「大丈夫か?」

目を開けるとそこは、異世界だった。大丈夫か、と優しく声をかけてくれたのは明らかに駆け出し冒険者らしき格好をした男性でした。

男性…か

まず違うだろ。異世界ならヒロインがまず声をかけるだろ?違うんですか?

そう。異世界で最初にはなったセリフは、

「違うだろ。」

だった。

一概に異世界と言ってもファンタジー系など色々系統があるだろう。俺の希望は異世界ファンタジーチーレム系。少なくとも今のとこはハーレムではないだろ。というか、よくよく考えてみればもっと重要な部分が抜けている。

そう。転生前の記憶が無いのだ。少なくとも確実に一度は何処かの世界に生きていたことは覚えている。だからこそ最初にここが異世界と思えた。しかし、前世?というか起きる前が覚えていないのだ。名前もわからない。こんなことあるのだろうか。まあ異世界に対して希望を出している時点で前世はきっとオタクだ。

というか、ここは異世界なのだろうか。そもそも、同世界がわからないのだ。まあそう考えるとどの世界も異世界となるのでここも異世界だろう。そうだな。転生したいというやつは、記憶抜けばそこには異世界が広がっているぞ。

起こしてくれた男は普通に親切だった。名はサクヤ。名前からしたら美少女なんだが。顔はそこそこの普通の男性だ。この世界にも年齢はあるらしく、彼は俺より3つ下だった。

ここで気づいたことがある。名前はわからないのに、年齢はわかるのだ。ここまでを推理するに、意図的に記憶が抜かれてるのではないか。と思ったが、そんなのははっきり言ってどうでもいい。まずはここで生き抜く術を探さないとならない。

「この世界について聞いていいか?ちょっと遠くから来たもので。」

まずはここだろう。そして、異世界転生安定のセリフ。遠くから来た。

「遠く?まあいっか。ここは、はじまりの街の近くの草原だ。この世界はできてから少ししか経っていない。はじまりの街ってのも仮の名前で他にも数えるほどしか街はない。」

ほう、発展途中ということか。モンスターか。ほのぼの系も悪くないんだけどな。

「魔王とかいるのか?」

やっぱここ気になるよなー。チート要素に案外不可欠だ。

「お前、遠くから来たってどこから来たんだよ。知らんもんはいないぞ。モンスターも魔王のせいだと考えられている。」

やはりそうか。そんなもんかと思った。

「とりあえず、はじまりの街に連れて行ってくれるか?」

「いいぜ。俺も戻るとこだし。」そう言うとサクヤは歩き出した。



本当にはじまりの街は近かった。やはり、まずはギルドだろうか。モンファンでもまずは、ギルドだぞ。ちなみに、モンファンとは、大人気狩猟ゲームのことだ。

そのままギルドに連れてってもらうと、本当に発展途中らしく、木製の豆腐建築にカウンター付きという簡単な作りだった。

「お前、マイカード持ってるか?」

ん?という顔をしてると

「やっぱ持ってないか。」

サクヤはカウンターに行き、

「マイカードの発行お願いしていいですか?」と尋ねた。

ほう。そういうものがあるのか。そんなことより看板娘。マジストライク。清楚でショート。

「初めての方ですか?ここに個人情報を記入して提出お願いします。」

え、なんかすごいガラス玉みたいなやつに手をかざしてってやつじゃないのか。違うのか。病院みたいだな。

名前、年齢、住…というか考えてみれば、最初っから問題ぶち当たってんじゃねーか。

「なあ、自分の名前わからないんだが。」

「へ?」

まあそりゃそんな反応だろうな。

「いや、色々あるんだ。どうすればいい?」

「まあ、書かなくてよくね?」

こうして俺は空白デビューした、訳がなく、適当な名前を考えることにした。てか空白はワード的にアウトだろ。

うーん、何にしようか。とりあえず、周りに合わせよう。てか、住所もないんだよな。まあここは埋めなくても冒険者ならそういう人もいるだろ。

こうして、周りが埋まった。名前。まじで浮かばねー。本当に重要なんだよな。魔王倒したら石像の下に飾られるプレートに書かれるし。この世界だとどんな名前が普通なんだろうか。サクヤから考えるなら四神。サクヤ、ハク、メイメイ、レイラン。こん中ならレイランだろうか。他のやつはどう考えても美少女なんだよなー。メイメイとかゴスロリっぽい。もし、パーティーを組むときに募集かけてやっと見つかって面談のときに「え、メイメイ?あ、ごめん。これから頑張れよ。また会えたら。」とか言われたくない。絶対やだ。

まあ変な妄想ワールド広げてる暇あれば早く書いて提出するか。でもよくよく考えたらハクなんて恥ずかしくないか?え、待って本当にどうしよう。

「別に名前なんてペンネームみたいなものだから適当でいいだろ。」

突然入ってくるな!ビビるだろ。助かったけど。

まあペンネームなら、恥ずかしくない程度の普通を狙っていこう。

とりあえず、と思い紙に書こうとすると

ん、俺の紙確かに膝に置いといた気がしたんだが。ない。これはもしかしてギャグ漫画にありがちなアレですかね。サクヤがいない時点で割りと確定だ。

「面倒だから出してきたぞ。」

出たよ。

「なんて名前にした?」

「山田」

「は?」

「山田」

「は?何だそれ。」

もっとあんだろ。山田以外にもなにかあるだろうが。なんで佐藤にしなかったんだよ…ってそうじゃねーよ。

「山田。今日からお前は山田だ。」

真顔で言うな!真顔で!言い方腹立つな。別にいいけど。

「別にいいんだ。」

いやだってそんなの…ってコイツきもっ!さらっと心呼んであがる。

「心多少は読めるぞ。読もうとしないと読めないし、まだそこまで成長してないから人以外には通じないけど。特殊技能がそれだ。って、もしかして、特殊技能も知らない?」

略して特技?暗算?違う?

「知らんが。」

するとサクヤはこう言った。

「そっかー。もしかして転生とか?」

「よくわかったな。ここだと珍しくないのか?」

こいつすごいな。

「まだそこまでこの世界ができてから時間も経ってないし、どれも例外みたいなもんだ。まあ時間も経ってないって言っても年数はかなり言ってるけどね?」

ふむ。そうなのか。

「まず、最初から魔王いる時点で例外だらけなんだよな。」

確かに。

「てか掘り返すけど山田って別に普通の名前だよな?」

「まあ一応な。俺もサクヤだ…」

「いや、繋がってねーよ」

ここで一句

心配だ

こいつの頭

心配だ   

      山田

「もう少し経ったら呼ばれるから待ってろ。」

「おう。ありがと。ところでなぜここまで手伝ってくれるんだ?まあ邪魔もしてるけど」

「いやちょっとお願いがあってさ。」

「何だ?」

「一緒にパーティ組んでくれない?なかなか組めなくてさ」

「まあ初めてだしいいけど。」

悪くない選択だと思う。悪い人には見えない。

「案外素直だな、よろしく。改めて俺はサクヤ。特殊技能は読心術。なかなかの上級技能に思われるが、常人も表情とかから読み取れたりはするから今はあまり意味をなさない。まあこれからだ。特殊技能は生まれつきで人に与えられてて天職とかがそれで決まる。多分次呼ばれたときにお前も決まると思うぞ。」

そうか。戦闘ある程度できると嬉しい。読心術と一緒のパーティーってまあまあラッキーなんじゃないか。にしても案外素直って喧嘩売ってんのか?

「山田さんーこちらにどうぞー」

呼ばれていくと、特殊技能などの査定を行うらしく、水晶に手をかざすよういわれた。やっぱりそういうのあるんですね。やってみたかったぜ。

どうやら中に浮かび出てくるらしくギルドのドストライクお姉さんが書き写している。平均以上なら嬉しい。

「こちらがマイカードです。えーとステは平均くらいですね。え、これ、、」

「どうかしました?」

「いえ、別にこちらをどうぞ。」

「ありがとうございます。」

ステが平均は嬉しい。馬鹿みたいに知力低かったり運が高かったりするとなんか楽しそうでいいけど。そんなパーティーに俺は入りたい。って最近そういうの多すぎよ。

えっと、

名前山田

性別男

年齢21

特殊技能 気分屋


は?気分屋?悪口?称号?そういう問題じゃねえ。喧嘩売ってんのか?にしても今気分屋自覚しちゃったな。

「特殊技能に悪口書かれたやつ初めて見たわ」

笑いながら言われると腹立つな。

俺の目が変わってるのに気づくと

「悪い悪い。多分真面目にそれが特殊技能なんだと思うぞ。っつか気分屋とか」

マジデスカ。こいつマジ笑い過ぎだわ。

「気分屋ってなんだよ。お前は最初なんて書かれてた?」

「読心術。多分、気分屋は、気分によってステが変わるとか?というか、お前、魔法に関してが特殊すぎる!」

「具体的に何処が?」

「まず、お前は魔法の取得ができない。」

「は?」

早速戦力外?魔法があることも初耳なんですけど。

「魔法のこと知らなかったか。魔法は、ありえなことを成し遂げるものみたいなものだ。具体的にはそこにはないものを作り出したり。魔力ゲージを消費して基本は魔法を放つ。魔力は魔法や食べ物なんかで回復できる。だが、お前には魔力ゲージがない。普通魔力ステータスがないときは次のどちらかに当てはまる。特殊技能の関係で魔力が必要ない。あるいは魔法がもともと放てない。普通に考えて、気分屋なんてふざけた特殊技能の場合、どう考えても魔力なしじゃ打てない。ここまでわかるか?」

そうか。突っ込む暇もなく説明ありがとう。簡単に言うと馬鹿げた特技のせいもあり、魔法が打てないということだろうか。ふざけた特殊技能なんて言ってくれるね。

「特技との関係性は分からないが魔法が取得できないのは確かだ。でもここからが他とは違う。多分だがお前は魔法は打てる。それも、魔力無しでだ。プレイヤーの情報というか称号的なものが書かれてる欄があるんだが、そこに書かれている。これが何を意味するのか。」

これまた意味不明だ。もっと詳しくかけ。

「でも覚えられてないんだから意味ないだろ。」

「もしかしたらだが、気分屋はわりと最上位の特技かもしれない。多分気分によって使える魔法も違うとかじゃないか?」

ま、まじで気分屋だな。てかこれ決めたやつまじで気分屋。

「でも、それ聞いてる限りだとまあまあ強いだろ。」

気分って怒り的なものだろうか。だとしたら、自分で気分上げることはできないんだろうか。メンタル的なものかそれとも。

「まあな。まだ使ってみないものにはわからないがな。」

「じゃあクエスト行くか。最初はスライムか?」

異世界チーレム無双の夢が見えてきました。

「待て待て。お前武器ないだろ。もちろん最初はスライムだけども。それでも武器くらい持っといたほうがいい。」

今気づいた。

「武器屋とかあるのか?」

「一応な。お前お金あるのか?」

ない。絶対ない。基本的にこういうときはない。というか、ギルドが【マイカード作ろうキャンペーン】を行ってるおかげで無料でギルドカード作れてよかった。てか、それよりそのキャンペーンでドストライクお姉さんがメイドっぽい服でもっと良かった。

「ないなら、貸してやるよ。パーティだし。返すまでは死んでも追いかけるけどな。」

俺もだけど。

「悪い。返すよそのうち。」

武器屋もギルドと同じで簡単な作りだったが賑わっていた。

「これは?」

包丁か。馬鹿。用途が違うわ。どこかのメガネのバイオハザードみたいになっちゃったじゃないか。てかなんでこれがここにあるんだよ。武器屋だろ?

「こっちは?」

シャベルか。悪くないかもな。でもシャベルの割に高くない?包丁の数倍するよ。

「なあ、思ったんだがみんな必ず武器買うのか?」

「基本はな。素手のほうが特技の影響もあって強いやつは買わないけど。」

「じゃあ、とりあえず最初は、簡単なクエスト行くとして、簡単なこんなのでいいか?」

示したのは、簡単な金属の棒のようなものだ。

「いいんじゃないの?それなら安いし。」

「そうか。これでお願いできるか?」

「了解。」

そういうとレジの方で会計を済まし渡してくれた。

「ありがとう。ところでお前の武器は何なんだ?」

「俺の武器も簡単な刀だ。最初のクエストはスライムにしようと思う。簡単だし。」

たしかによくよく考えてみたら、コイツの特技も戦闘用じゃねーな。

「本当にこのパーティー大丈夫なのか?」

「まあ、そのうち回復系統のメンバーも引き込みたいし。」

「回復確かに必要だな。」

本当に大丈夫なのか?

「まあな。でも大丈夫」

「「スライムだし」」

二人してスライム舐めすぎだろ。まあ確かに弱いらしいけど。


すぐに完結する予定です。コメントなど良ければお願いします。

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