心の翼を広げよう
オレは風剣を選び、悠蓮架もとりあえずは火剣を選んだようだ。
武器を取り出したところでカロダリセの形相が変わり、目も黄色に光り出した。
「Rai-ra raik-plan da-ba-sa!!」
わけのわからない言葉とともに、また毒針を噴出してきた。
オレたちは慌てて避けたが、地面にかなり傷が付いていた。
オレたちも反撃に回る。
火剣と風剣を同時に振りかざすと、カロダリセに直撃し、ある程度のダメージは受けたようだが、すぐ立ち上がり、
「Rai-ra n suu n bou-zdau be kjooi ba!!」
と叫んで飛び立っていった。
「ちくしょう・・・」
「まぁ、智輪蓮華ならなんとかなるって!」
「悠蓮架・・・」
こんな情けない時も、慰めてくれるのは悠蓮架だけだ。
その時、後ろから何かが飛んでくる音がした。
敵か!?と思い振り向くと、陸麿と磯姫だった。
「陸麿!?」
「やっと今目覚めましたじょ!」
「オッセェな・・・それより、あの飛ぶ奴にはどう対処すればいいんだ!!」
「それは・・・決まってるじゃないですか!ご主人様達も飛べばいいんですじょ!!」
「軽く言うけどな、どうやって飛べばいいんだよ!! 」
「心で念じてくださいじょ!!」
その通りに、心で念じてみた。
すると、身体がふわっと軽くなり、後ろを見ると背中から翼が生えているのがわかった。
「これでご主人様がたも、飛べますじょ〜!」
「おお〜〜!!!」
「すごいな〜〜♪」
しかし、そんなことを言っても、余裕などはあるはずなく、カロダリセを探さなければならなかった。
オレ、悠蓮架、そして陸麿と磯姫は七夕祭り会場を後にして雲の高さへと飛び立った。