100点差の答案用紙
さあさあ、泣く子も黙るテストの時間ですよ♪
ヌゴラキを倒してから2週間が経ち、気づけば他にも敵を3体ほど倒していた。それぞれサヌダキ、カチュノキ、ギツルキとか言ってたっけか。
あっという間に期末試験が来てしまったが、オレは社会が得意だが数学がどうも苦手で、この1週間相当手こずっていた。
数学のテスト問題を見た途端、もう終わったと思った。
なぜなら、全く覚えてもないからだ。
白紙の答案用紙に名前を書くだけでそのテストは終わった。
次の時間は社会のテストだ。社会のテスト問題を見た時、勝利が確信できた。
数日後、テストが返却されたが、やはり数学は0点だった。
隣の席の悠蓮架は25点だった。
「蓮架、25点も取れていいなぁ〜」
「これでも取れなかったんやさ・・・。」
「オレなんて0点だぞ!!」
「どんまい!!!」
しかし、次の社会のテストでオレは100点を取り、クラスの注目を集めることになる。
「蓮華すごいな!!私なんて28点やったんやお〜!」
「たまに社会だけは100点取れるんだよ・・・」
帰り道、今日も悠蓮架と並んで歩いた。
「智輪蓮華、どうやったら社会で100点取れるの?」
「ただ暗記すればいい。それに尽きる。」
「えぇ〜?教えてよ?」
「り、理由なんてねぇよ!!」
腕を掴んできた悠蓮架の顔を、なぜか見ることができなかった。
「まっ、数学じゃ負けたけど、トータルだとオレが上だからな。」
「ずる〜い智輪蓮華!!」
悠蓮架は、ムッとしているのだろうか。
恥ずかしくて見られない。