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【第二章 進行する不安】5話 疑問

9月22日

幼馴染の和也が学校に姿を見せなかった。

「何かがあったんだよな・・・

 和也・・・・」

「そうだね・・・」

和也が居なくなった今、

私たち2年A組は

今の事を話した。

また、"起きてからの行動"しか出来なかった

「これは、確実におかしいよな」

「青田が仕返ししてるのかな・・・・・」

何て言いだす者もいた

私はずっと考えていた

私の前には4人居る。普通に考えれば

私にあと5日で学校にこれなくなる「何か」が起こる。

不意に洋介が

「咲どうした?暗い顔して

 考え事か?」

「あぁ、ちょっとね・・・」

考えすぎて、少し頭が痛くなった。

私たちは子供ながらに

いろんな考えを交換し合った。


それから何分か経った後

「じゃあ、私がまとめるね」

私は話し始めた。

「今は何が起こってるのかわからないけど

 とりあえず、出席番号順にみんなが来なくなってる。

 その考えなら明日、小暮さんがこなくなることになるわ」

小暮さんに視線が集まる

「私は、怖いけど・・・

 大丈夫よ」

私以上、

この教室に居るみんな以上に怖いはずなのに

笑って見せた小暮さん。

小暮さんは、和也の後ろの席

出席番号12番の女子

「それで、私たちは普段どうり

 学校に来てその日誰が来ていないかを

 確認しようと思うの。」

私は続けて

「だから、みんなはなるべく休まずに

 学校に来てほしいの」

今私たちに出来る最善策ともいえる考えだった。

「わかった」

みんなはそう言ってくれた。

これで何かが変わるわけではないかもしれないが、

そうするしかできなかった。


今日の帰り

私たちは和也の家に行ってみた

道の途中で

「ねぇ、洋介これって・・・・・・」

和也がいつもカバンにつけていた

アニメキャラのキーホルダーが落ちていた。

私はそれを拾ってポケットに入れた。

和也の家に着くと

何か物悲しさが感じられた。

誰かが居る様子がなかった。

インターホンを鳴らしてみるが

やはり何の反応もない。

私たちは諦めて帰る事にした。


次の日 (9月23日)

私は登校途中に

たぶん小暮さんは来ない

心のどこかでそう思っていた。

教室に入ると小暮さんはいなかった。

「やっぱり、来てない・・・・」

教室に居た皆も暗い表情だ。

ちょっとして朝のチャイムが鳴った

すると、教室の扉が開いた。

「小暮さん!!!」

私は思わず、大声を出してしまった。

「ごめん、寝付けなくて寝坊しちゃった」

小暮さんは照れながらそう言った。

「何もなかったの?」

「うん、特に変なことはなかったわよ」

小暮さんも私も、

そして教室中の重苦しい雰囲気が軽くなった気がした。


でも、これでますますわからなくなってきた

小暮さんと、それから大崎には何もなかった。

「どうゆうことなの?」

疑問は深まる一方だった。


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