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【最終章 真実の姿】16話 復讐の結末

私はどこにいるのだろう・・・


撃たれたのかな・・・


でも、全然痛くないや・・・


みんなに会えるのかな・・・


これで・・・・終わったのね・・・



そんな時だった。

鉄の錆びたにおいが、鼻に入ってきた。

私は・・・

生きてる

「きゃああ!!!」

その悲鳴は美坂先生のものだった。

「何が起こったの・・・」

その答えは、目の前にあった。

銃を構えた青山刑事

手を抑えた美坂先生

美坂先生の手に握られていたはずの銃が

私の足元に落ちていた。

「く・・・じゃま・・・

 じゃまぁぁあああああああああ!!!」

美坂先生は腰のあたりから折りたたみナイフを取り出して

青山刑事に襲い掛かった。

そのナイフは、

青山刑事の腹部に突き刺さった。

「ぐ・・・行け・・・

 早く・・・・・逃げろ・・・」

「くそっ!!離せ!!離せ!!!」

青山刑事は、お腹にナイフが刺さったまま握りしめている

美坂先生の腕をつかんで離さなかった。

「青山刑事!!」

「俺が・・・俺のせいだった・・・

 この女を止めれていれば・・・・」

「離せって!!!いってんだよおおおお!!!!!」

美坂先生は無理やり手を振りほどいた

その瞬間、青山刑事は倒れた

「次は・・・お前・・・

 あと・・・・・お前だけ・・・」

美坂先生の目は血走っている。

私は、震える足を奮い立たせて

走り出した。

「待て!!!!」

美坂先生も必死になって追いかけてくる。

私だって必死だ。

死にたくない。

まだ、生きていたい!!

その時だった。

「きゃっ!!!」

落ちていた鉄パイプにつまずいて転んだ。

「うそ・・でしょ・・・」

膝を打ってしまって

うまく立てない。

「逃がさない・・・

 逃がさない!!!」

美坂先生は落ちていた鉄パイプを拾って

じりじりと詰め寄ってくる。

「逃がさない・・・

 逃がさない・・・

 殺す殺す殺す殺す!!!!

 それが春樹のためなの!!!!

 春樹がそう望んでいるの!!!!」

私のすぐ目の前で、鉄パイプを高く振り上げた。

{ガタッ}

何かの音。

{ゴン!!ガララ、ゴンガララゴン}

大きな音。

何かが落ちてきた音。

そして確かに感じた。

何かが私の体に飛び散ってきた。







ゆっくりと目を開ける







真っ赤だった。

「美坂・・・先生・・・?」

落ちてきたものは・・・

鉄パイプだった。

どうやら、吊るされていた鉄パイプは一つではなかったらしい

「な・・ん・・・で・・・」

落ちてきた鉄パイプが美坂先生に直撃し

辺りに散らばっている。

「美坂先生・・・」

「私は・・・・・・ 

 どう・・・し・・て・・

 こんな・・・とこ・・で・・」

血が流れ出して止まらない。

「わ・・た・・し・・・

 あぁ・・・春樹・・・・

 ごめん・・・な・・さい・・・」

そういって、美坂先生は動かなくなった。

私は、しばらく動けなかった。

全身から力が抜けて

その場に倒れこんだ。

終わった・・・

全て・・・


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