(エッセイ)良いイチオシレビューとは
イチオシレビューは作者様に贈るトロフィーである、というのが私の定義です。トロフィーであるにせよ、その品質というものがあるでしょう。
私が考えるトロフィーの品質とは、第一に不特定の潜在的な読者に対する宣伝として有用であると言うことです。前に述べたようにシステムとしてイチオシレビューの宣伝効果は限定的ですが、作者様と作品に紐付けされている間も第三者が見る文書であり続けるからです。
不特定の潜在的な読者に訴える文章にするために気を付けるべき事としては、インパクトがあること、読みやすいこと、魅力をわかりやすく伝えること、そして熱意でしょうか。
その小説について事前情報をまったく持たない人が短い時間に斜め読みしても一定の印象を与える事ができる文章が求められます。そのために重要なのはイチオシレビューのタイトルです。イチオシレビューの成功の8割がタイトルにかかっていると思います。キャッチコピーとしてインパクトのあるタイトルを考えるべきではないでしょうか。
タイトルには100字、本文の1/4まで字数を使えるので、この点でもタイトルに注力すべきです。説明的すぎ読みづらいものは困りますが、うまく言葉を選べばタイトルで伝えるべき要素の大半を表現する事も可能だと思います。良いタイトルさえあれば本文は「面白い小説なのでぜひ読んで下さい」という定型句だけでもいけるのではないでしょうか。
読者が読むのに短い時間しか使えない事を考えると本文もシンプルな方が良いです。私は400字ギリギリになることが多いのですが、実は短い方が良いのかも知れません。短い時間の斜め読みでも作品の良さが伝わるように、明晰で読みやすい文章にすべきです。
「レビュー」だから批評しなければいけないと、分析や文学的レトリック、作品批判をする人もいますが、そういうものを入れる余裕があるのか私は疑問です。急いで読む人に伝わるか、他に優先して書くべきものがあるのではないか。私が理解するイチオシレビューは評論ではなくてキャッチコピーです。
本文にあらすじを書くかどうか、これは意見がわかれるでしょう。限られた字数で十分にあらすじを書くのは非常に難しいです。むしろ感動の中心について字数を使う方が効率的かも知れません。
しかし私はあらすじを何とか入れたいです。果物を買いに来たら魚屋だったというのを防げますし、サービスとしてちょっとでも読者に楽しんで欲しいから。
あらすじでネタばれはもちろん厳禁。物語の全体を書く必要もないでしょう。プロローグの一部を短く再構成できたら十分ではないでしょうか。
最後に必要なのは熱意です。「面白い小説なのでぜひ読んで下さい」という定型句は伊達ではなく、責任を持って推薦するという立場表明であり、イチオシレビューを読む人への訴えなのです。ビラ配りする時の気合いで私は書き入れます。
以上、イチオシレビューを書くときに私が注意している事でした。




