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学校を守り隊!! でぃふぇんす おぶ すくーる   作者: 時 とこね
別二章 七日目の鐘
17/42

正午 ホワイトアウト

 忍び寄る陰に人は無力

 汝道を示す為に存在す


 業火に肉体を晒し

 流水に精神を流し

 落雷に言葉を預け

 暴風に全てを捧ぐ


 汝聡明故その身を慎む

 汝剛健にて自身を欺く

 汝孤高にして頂き臨む

 汝頂点にありて諫む者


 忍び寄る陰に人は無力

 汝道を示す者


 業火流水落雷暴風

 汝天を制す者


 聡明剛健孤高頂点

 汝邪を狩る者


 その名は……




ー=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=




 そこで優燈は目を覚ました。


 真っ白な保健室の中で、自分の鼓動の音で、体が震えていた。


 少しして、自分の呼吸が荒いことに気が付いた。


 優燈は全てを確認してから、ゆっくり深呼吸した。


 保健室には誰もいなかった。開け放たれた窓から風が入って、端のカーテンをゆらゆら揺らす。波打つように揺れる。


 不思議な気持ちになって、起き上がってそのカーテンに埋まる。体が飛んでいきそうな高揚感。ずっと前に感じたようなそんな感じだった。もっと簡単に言えば、空を飛んだような。この世界に降り立ったようなそんな感じだった。


 優燈は感情に収まりがつかないと知ると、拳を作って自分の胸に当ててみた。小さな心臓が必死で動いていることが分かった。


 普段おかしなことばかりしていた自分だが、こうなってしまっては仕方がない。


 優燈は静かに、ベッドの中に戻った。


 彼女が寝息を立てる頃、龍人が保健室に戻って来た。


 「まだ寝てるのか?」


 彼は気遣うよう、小さな声で優燈に語り掛けた。彼女はすっかり寝てしまっていた。


 龍人は、優燈の寝顔を眺めていた。


 「寝てるとこ、初めて見たな。」


 ため息をついて、龍人は笑みを零した。

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