六日目は雑目 そういえば、みんなの名前覚えてるー?
「はい、じゃあ、龍人には、これから十人の人の台詞を聞いて、誰か判断してもらいまーす!!」
「って、なんだこれ?」
「なにって、みんなの名前覚えてるかってことを確かめるんだー。」
「確かめるも何も、声聞いたらだいたいわかるし……。」
「じゃあ、絶対に外さない自信があるんだー。」
「ああ。分かる。」
「ふーん。あ、 ち・な・み・に 声で分かったらあれだから、みんなには変声器をつけてもらってるから騙されないようちゅういしてねー!!」
「は? まぁ、大丈夫だけど。」
「みんな優燈の声になるんだよー!!」
「いや、そっちの方が困る。変えろ。」
「はい、でははじめマース!!」
「話聞けよ。」
じゃらん!
『コク』
「時音。」
「フルネームでお願いしまーす!!」
「柚木 時音。」
ぴんぽ~ん!! 「こいつはすぐに分かる。」
「大せーかい!! じゃあ次の問題!!」
じゃらん!
『となりのきゃくはー、よくきゃくくぅー、かきだー。』
「穂乃佳、須藤 穂乃佳。」
ぴんぽ~ん!! 「早口言葉なのにゆっくりだな。」
「大正解!! 二人はキャラが濃いからねー。じゃあ次!!」
じゃらん!
『はーいぃっ!!』
「空久保……。空久保 閃。」
ぴんぽ~ん!! 「名前出てこないところだった。」
「実名は難しかったかな!? それでも次があるよーー!!」
じゃらん!
~~~~~~ こうして彼は次々と問題に答えていった。~~~~~~
「生田 アタル。」
「道田 カケル。」
「家尾 マモル。」
ぴんぽ~ん!!
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「ぜぇぜぇ……。それでは、最後の、問題……!!」
じゃらん!
『君はなぜ、彼らと戦うんだ?』
「みのる。青山 実!」
ぴんぽ~ん!! 「ふぅ、終わった……。」
「だい、だい、だいっ、大正解!! って、一問残ってた!!」
「はぁ!? ちゃんと確認しとけよ……。」
「ごめんごめん! じゃあ、仕切り直して最後の質問!!」
じゃらん!
「ねぇ、龍人。 龍人は、私のこと好き?
たぶん、きっと嫌いなんだろうな、って時々思う。
だって私、鬱陶しいし、面倒だし、しつこいし、ふてこいし、
……いいとこ、ないもん。
だから、これから、迷惑とか、かけちゃうかもしれないけど、
でも、私のこと、忘れないでね。
ずっと、あなたのそばにいたいんだ。
龍人、
大好き!!」
「……。」
「どしたの?」
「……。いや、何も。」
「もしかして、照れてる?」
「答えたらいいんだろ?」
「うん。」
「答えられない。」
「ほへっ!? なんで!? 絶対分かるでしょー!?」
「いや、分からない。というか……。」
「というか……?」
「さっきのやつ誰だよ。」
「そ、それを答えるのがクイズだよー。もうどうしちゃったのー?」
「あいつは、優燈じゃない。」
「!?」
「お前は誰だ。」
「あ……。」
「はい、じゃあ、クイズはここまで!!」
「まだ終わってねえよ。」
「ええ!? じゃあ、最後の答えを教えるよ……。」
「ああ。」
こうしてクイズは終わった。龍人はとんでもないことをしてしまったのだ。
本編に続く……。