外伝 『失踪』
この小説はフィクションです。
実際の人物や団体などとは関係ありません。
キーンコーンカーンコーン
6限の授業が終わり、帰りの会が始まった。
「じゃあ帰りの会を始めます。いくつか報告があるのですが…」
先生の話はいつも長い。
正直、半分以上覚えてないから早く終わってほしい。
「と最後に一点。最近不審者が出ているそうです。みんなちゃんと暗くなる前にお家に帰ること。下校の時は基本1人では帰らず、2人以上で帰ること。いいですね?」
「「「はーい」」」
「はい。では日直!帰りの挨拶!」
「起立!さようなら」
「「「さようなら」」」
「やっと終わった〜!」
「大輔〜!今日一緒に帰ろうぜ〜!」
「いいよ〜」
いつも一緒に帰ってる直人は中学生になって一番初めに友達になってくれた友人でよく一緒に遊びに出かけたりしている。
「今日の社会難しかったよなぁ〜」
「途中からめんどくさくなって、ノートに落書きし始めたもん(笑)」
「え、今度見せてよ(笑)」
「恥ずかしいから嫌だね(笑)」
「え〜」
そんなことを話しながら下駄箱に向かうと僕の下駄箱に何か入っていることに気が付いた。
「えっこれって…」
手紙だ。
「えっ!これ今流行ってる"恋のキューピット"じゃね!?お前マジかよ!いいなぁ〜!」
「そんな、ただの手紙でしょ(笑)」
半分期待をしながら手紙を読んだ。
そこにはこう記されていた。
『放課後、砂浜であなたのことを待っています』
流行りの"恋のキューピット"だ…
だが恋のキューピットは第三者が出した手紙だから本当に恋に繋がるかはわからない。
「なんて書いてあったんだよ!」
「普通の手紙だったよ(笑)恋のキューピットとは関係ない(笑)」
「なーんだ」
「なんでがっかりしてんだよ。帰るぞ〜」
行くかどうかは大輔と帰りながら考えることにした。
「それにしても恋のキューピットで繋がった人はいるのかな」
「あーでも先輩達が繋がったって噂で聞いたよ」
「マジかよ!?」
「でも第三者が手紙出してんだろ?可能性はだいぶ低いだろ」
「俺は少しの可能性でもあるならとりあえず行くね!」
「繋がらなかった時の落ち込みやばそう…」
「それはそうだ…」
分かれ道に来た。
「んじゃ俺家こっちだから。また明日ね〜」
「うん。また明日〜」
大輔とわかれた後、少しの可能性を信じて手紙の場所へ向かうことにした。
数分後、砂浜に着くと僕1人だけだった。
ただ来るのが早かったと思い、待つことにした。
数時間後、辺りは暗くなっていた。
相手が来ることはなく、1人で落ち込んだ。
「くそぉ…来なかったぁ…」
時間も時間だったことから親が心配する前に家に帰ることにした。
その時だった。
ドンッ!!!
裏から誰かから硬い棒で殴られた感覚があった。
「うっ…!」
バタン…
意識が…薄れていく…
「へへっ、今流行ってるらしい遊びを利用してやったが本当に来るとはな!」
「そんなこと喋ってないでさっさとずらかるぞ。お前も運ぶの手伝え。」
「ういっす」
数時間後、学校に連絡が入り、警察が動く事態となった。
男子中学生の捜索は1年以上続いたが見つかることはなく、打ち切られてしまった。
外伝までも読んでいただきありがとうございます。
少し補足なのですが
待ち人に選ばれた人は学生時代に着ていた制服になるためブレザーを着ている場合もあります。
服装が制服なのは恋のキューピットが学生同士で流行っていたもので発端となった男子中学生が相手の服装=制服って考えだったからです。
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