第六話 『予感』
この小説はフィクションです。
実際の人物や団体などとは関係ありません。
「ふ〜!澄玲との旅行楽しかったなぁ〜!」
旅行から自宅に帰って来た後、片付けを済ませて、夜ご飯までゆっくりと過ごしていた。
すると下の階からお母さんの声がした。
「葵〜?澄玲ちゃんのお母さんから電話〜」
「え?澄玲のお母さん…?どうしたんだろ…」
私は少し嫌な予感を感じながら1階へと向かい、お母さんと電話を変わった。
「もしもし〜?葵です!どうされたんですか…?」
「あ、葵ちゃん?ちょっと聞きたいことがあって…」
澄玲のお母さんは不安そうな声で私に質問をしてきた。
「今日旅行から帰ってくるのは知ってたんだけど私たちが帰ってくるとリビングにお土産だけ置いてあって、澄玲が家にいないのよ…葵ちゃん何か知ってたりする…?」
嫌な予感が的中した。
頭の整理が追いつかない。
「葵ちゃん…?」
「あ、はい!すみません…心当たりはないんですけど1日目に…」
私は澄玲のお母さんに行きの電車の窓から砂浜を見た時に季節外れの学生が立っていたこと、2日目の朝、顔色が悪かったことを話した。
「…なんです。ただこれが関係あるのか私には…」
「そんなことが…わかった。ありがとう。また電話するかもしれないけどよろしくね…」
電話が切られると私は部屋に急いで戻り、何か手がかりになることはないか記憶を辿りに振り返った。
もしかしたらとネットを開き、似たような経験をした人がいないか探したがヒントになるようなサイトは見つからなかった。
―――――同刻―――――
気がつくと、私は砂浜にいた。
あの夢と同じ感覚だ。
自宅からの記憶がなく、どうして砂浜に来たのか、今なぜ"セーラー服"を着ているのか全くわからない。
そして、目の前には"学ラン"を着た男子が海に体を向けて立っていた。
無意識に体が動く。
意識はハッキリしているのに対し、自分の体でありながら、自分の意志ではない動きに恐怖を覚える。
「縺壹▲縺ィ縺セ縺」縺ヲ縺溘h」
「ごめんね。でももう大丈夫。」
声が勝手に出た。
私の意志ではない。
そして、勝手に体が動き出し、男子の横に立つ。
「谺。縺ッ隱ー縺悟ケク縺帙↓縺ェ縺」縺ヲ縺サ縺励>?」
「私の友人」
「縺倥c縺よャ。縺ッ蜿倶ココ縺後∪縺。縺ウ縺ィ?」
「そういうことになるね」
何を会話しているのか、わからない…
そして私は意識が段々と…薄れて…いく…
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