序章 『噂』
この小説はフィクションです。
実際の人物や団体などとは関係ありません。
これは"とある町"で有名な"噂"。
この"噂"は2つの事件での関連性から誕生した言われている。
ちょうど春服から夏服に衣替えをする時期に起こったとされる『男子中学生の失踪事件』は捜査が途中で打ち切られ、未だ遺体も見つかっていないと言われている。
とある町では当時『恋のキューピット』と呼ばれる、お似合いだと思う"2人"に手紙を出して同じ場所に鉢合わせるという遊びが流行っており、行方不明となった男子中学生の下駄箱には1通の手紙が置いてあったと証言から、事件と関係あるとして手紙の主を探したが全く手がかりを掴めず捜査は難航した。
事件打ち切りから数年後、次は10代と20代がこの町から消える神隠しの様な事件が発生した。
一度は「町から出て行っただけだ」と言われていたが「連絡がつかない」や「電話に出ない」と報告があり、地元警察が調査することになったがこれと言った証拠はなく、核心に迫れることはなかった。
だが調査を進めていくうちに共通点があることがわかった。
人が消える事件の共通点は"2人が連続して消える"ことと"学生時代の制服が消える"ということだ。
ネットでもこの事件は話題となり、多くの掲示板で議論が行われていた。
上がってくるニュースは嘘か実かわからない内容ばかりだったが一部の間である1つの考察が話題となった。
その考察が『失踪したとされる男子中学生が亡霊となってずっと待ち続けているのではないか?』という内容だ。
『町から人が消える事件』のみが話題に上がっていたため、失踪事件知らない人も多かった事件であり、初めは見向きもされなかったのだがあるインフルエンサーが取り上げたことにより、話題になったとされる。
2つの事件を無理矢理繋げた内容と不評とされたが一部の間で人気になったこともあり、この考察から話が広がっていき、都市伝説として"噂"となったのだ。
未だに町から人が消える事件は続いており、とある町の人口は減りつつあるとされる。
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