アトラシア大陸では鉄の製造が盛んではありません
さてさて話題は、『ミル』へ。
『ミル』、『コーヒーミル』。
コーヒー豆を『ひく』、細かく粉砕するための道具である。
ハンドルを握って、グルグル回転させると。
内蔵された『刃』が回転して、硬いコーヒー豆を粉砕してくれる。
そんな構造、だったっけ?
どうせ、コーヒーミルなんて、この辺には存在しないだろうと踏んでいたのが。
まさか、ケトルの隣に置いてあったのである。
現状、俺は、すり鉢で豆を粉砕しているが。
さすがに、これは労がかかりすぎるのである。
それが、これからは、『ひきたて〜、ひきたて〜』と、鼻歌でもうたいながらの、楽しい作業に変わる。
購入できれば、の話ではあるが・・・。
「20,000Gになります」
まさか、ケトルよりも高かったのである。
たしかに、見た目も、ビンテージ感漂う。
上部がブラックのメタル、お椀形状で、ここに豆を入れる。
下部がダークブラウンのウッド、最下段に引き出しが付いている。
メタルのハンドルが、お椀の中心から突き出していて。
なんというか、俺の心に突き刺さる色、フォルムをしているのであった。
「18,000Gに、まけてもらえません」
「わかったわ。
20,000Gで、お買い上げ、ありがとうございます!」
「ダメだったー」
値切り失敗。
ユズノさん、手強そうです。
さて、ここで、どうしても確認しておきたいことがあります。
「輸入品、ですよね」
「イエス」
「『炎と鉄の国』からの、輸入品、ですよね」
「イエス」
「やっぱり」
「ミルの中を、上から覗いてみて」
言われた通り、上から見ると。
見えたのは、『風車?』、みたいな形状。
「2つの鉄製の立体的な刃が付いているの。
外側の刃は固定、内側の刃が可動。
外刃と内刃の間で豆がすり潰されるんだけど、内側の刃は円錐状になっていて、下に進むにつれて、徐々に細かく粉砕されるってわけ。
さて、問題です。
私は、何が言いたいでしょうか?」
「こんな複雑な形状の鉄、形成できるのは。
『ガンダル』だけ、ってことですね」
「正解!
しかも、まだ需要も少ないから、流通量も少ない。
なので、これだけ高価な一品となるわけ。
なので、ケトルより高価になるわけ。
理解した?
理解したら、現金支払う!」
「はーい」
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ミル、正直、10,000G程度かと思っていました。
が、ルーラーの爪の売却金が、まるまる、なくなった形。
これで残金、7,100G。
ただし、当初の予測よりは、まだ、『ほっこり』した感じです。
さて、本来の目的。
『喫茶店メニュー開発、新食材確保』に戻ろう。
新食材を求めて、ハミルトンの街、散策、開始です!
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ここから散策を行いますので、皆さまは『ミルガイ』の映像をお楽しみください
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俺は先日、こんな考察を行なっていた:
・白米が、結構高い
・小麦、パンは比較的安い
ここで、俺は、もう1つ、炭水化物が売買されていることに気づいた。
それが、『パスタ』だった。
パンと比べると、少し高価であるが、購入できないほどの価格ではない。
ここからは、連想ゲーム。
パスタといえば、何か?
真っ先に思いつくのが、ミートソースのパスタ。
しかし、『牛肉が高い』という調査が付いているので、一旦保留。
次に、浮かんだのは、生前、俺が好きだった『ペペロンチーノ』。
オリーブオイルは、シンク下にある。
ハムもある。
しかし・・・、
「たしか、なんか、コツがあるんじゃ、なかったっけ・・・」
そんな考えが浮かんだ。
たしか、『乳化』がなんとか・・・。
マヨネーズのときと同じだ。
でも、この先が、どうしても思い出せない。
故に、これも一旦保留。
そして、最後に浮かんだのが。
みんな大好きな、アイツだった。
「ナポリタン!」