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異世界ガチャ、赤玉は4等で、2個の転生特典を得られます

 今回も、売れ筋メニューランキングを発表します:


・1位:コーヒー単品 [31]

・2位:チキン南蛮定食 [19]

・3位:バターサンド [17]

・4位:唐揚げ定食 [15]

・4位:ピザサンド [15]

・6位:トマトチキングリル [14]

・7位:ミックスサンド [11]

・8位:テキヤキポーク定食 [10]

・8位:和風おろし定食 [10]

・10位:BLTサンド [6]

・11位:テキヤキポークサンド [5]


 ここから考察に入りますが、その前にある考察を先行で述べさせていただきます。

 それは、『昼食時、以外の来客が増えた』、ということです。

 『面白い喫茶店がある』という口コミが、『ガンダル』や『ポリンク』の街に伝わり。

 その人たちが、俺の店目当てで来店する、というケースが増えてきたのです。

 さらに、ヒヨリちゃんが厨房を完全に仕切ってくれるようになったので。

 俺は、そのお客様と会話できる回数も増えてきました。


 今までは、シーズン中は多忙で、なかなか営業中の店の様子を、じっくりと見ることはできませんでした。

 しかし、ここで掛けてもらえた『インテリア』に関する、いろんな『意見』が。

 俺にとっては、とてもありがたく、嬉しいものだったのです。


 さて、改めて、ここからが考察、詳細です:


・32日は雨が降って、売上が落ちた

・が、それでも21人もの来客を得られた、と考える

・コーヒー単品の注文が増えた

・これは、上述の通り、店の内装を見に来たお客様が多かったことにつながっている

・特に、ポリンク側からのお客様が多かったように思う

・メニュー数を少なくしたことが、悪い方向に効かないか心配だった

・実際、『ナポリタン』や『トマトハンバーグ』が食べたかった、という声もあった

・その人たちの多くが、『トマトチキングリル』を注文

・結果、『トマトチキングリル』の注文が大きく伸びた、と思う

・お客様から掛けられた言葉の中で、一番『怖かった』のが、『前より料理、おいしくなった?』だ

・それはつまり、俺じゃなく、ヒヨリちゃんが作った料理が提供されたことを意味していて

・改めて、『ヒヨリ先生』の指導の元、料理スキルレベルアップが、早急に求められる

・今回、『オムライス』をメニューに加えなかったのも、この要因が大きい

・どのメニューも、まんべんなく注文があった、という印象

・全体的に見ると、シーズン売上は下がった

・しかし、降雨を考慮すると、だいたい同等の売上だったと考える

・34日目は、過去最大の売上、来客数を記録

・ヒヨリちゃんのおかげで、お昼の繁忙時間を、なんとか乗り切った

・しかし、『コンロが1つしかない』、という問題は、やはり大きい

・この設備投資、いったい、いくらかかるのだろうか


 おまけで、ここからは『インテリア』に関する、考察です:


・やっぱり、ドラゴンレザーソファーが人気

・この席だけ、すぐに埋まり

・俺も座りたかった、という声が多数聞かれた

・白黒タイルテーブル+白黒レザーソファーの席もオシャレだと好評

・ただし、天板がタイルなので、食器がカチャカチャいう

・これは仕方なし

・窓際の席は、まだノーマルなウッドの席だが、ここは特に観葉植物を増やしている

・ラダーシェルフからも近いので、店内で一番『森』を感じられる席となっている

・この隣、窓際に、近日、ブックシェルフが納入されます

・4人掛け席の石天板のテーブルも好評

・ただし、もう1つの4人席は、まだノーマルなウッドの席なので、ここの改善も急務と考える

・ポリンクから来た『お一人様』は、バーカウンターに案内

・あるお客さんは、双子ちゃん作成のバーチェアを至近距離から観察していた

・みな、家具に対しては好印象な意見を投げてくれた


 改めてになりますが。

 このように、お客様の声、特に料理ではなくインテリアに関する意見を聞けるようになったのは。

 ヒヨリちゃん。

 彼女の働きっぷりによるものが大きいのである。


 そんなヒヨリちゃんからも、嬉しい一言をもらっています:


・マカナイ、最高です!






*****






「15,000Gです」


「何ですか、このお金?」


 ヒヨリちゃんが、かわいらしく首をかしげる。


「増えたわね」


「今回は、ミエルさんも15,000Gです。

 本当は、あと、もうちょっと増やしたい。

 そんな気持ちです」


「週給、10,000Gアップね」


「お給料ですか!

 こんなに、もらっていいんですか?」


「月給にすると60,000G。

 あなたたちの前世で考えると、物足りないだろうけど。

 異世界なら、こんなものじゃないの?

 『3食』と『住居』まで付いてくるし」


「これで、好きなものを買ってください。

 と、言いたい気持ちは多々ありますが。

 これは、今後のために、とっておくことをお勧めします。

 俺が、突然死んでしまう可能性も、ゼロではありません。

 この世界は、全く平和ではないのですから」


「なるほど。

 つまり、私が武装して。

 マスターをお守りすればよいのですね」


「誤解釈です。

 ヒヨリちゃんは、現状、戦闘能力がありません。

 でも、ガンダルは治安がよいので、そこで料理人として働くことは可能だと考えます。

 俺は、喫茶店以外にも転生特典を持っています。

 有事の際は・・・・、自分でなんとかします」


「私、このお店が好きです!

 マスターが死んでしまえば、このお店も消滅してしまうことも理解しています。

 だから、私も戦いたいです」


 ここで、一旦静寂。

 次の言葉として選択すべき、最適な言葉が見つからない。

 すると、ヒヨリちゃんは、ゆっくりと語り始めたのだった。


「実は、隠していることが、あります。

 私が引いた玉の色は『赤』。

 私の、転生特典の数は『2つ』です」

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