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私の母上  作者: 苺
4/6

~恋人を手放すなら最初から付き合ったりなんてするものか~

髪を掻きあげる仕草を、何度も見てきた私は、その仕草に飽きて視線を下に落とす。でも私は言わなかった。すぐに終わるし母上とも、以前の様にまた仲のいい関係に、戻れると思うけれど、絶対に「はい、分かりました」は言わなかった。言ったら負けると思ったから。「私は貴方が折れない限り、言い続けるからね。折れるまで何度でも言うから。私は折れないから、貴方が直に折れるのね!」

上から見下した様にいうこの母上には涙を見せなかった。涙が出なかったからだ。何度も言われ続けて慣れてきたのかもね。まぁ、恋人の前では一度だけ見せた事あるけど。愚痴も沢山聞いてくれた。

だけどこの時は心が壊れそうになった。何度も何度も罵倒され続けて、自分に自信がないように思えた。でも母上の目をしっかり見て、真っ直ぐ言えたのは恋人のおかげだった。「別れる事は出来ません」どれだけ別れろと捨てられると言われても、アホだと、バカだと言われても、自分の大好きだと思える人を、手放さなかった。もっと一緒に色んなものを見て、色んな事を話し合って、色んな事をしたかった。だから、私は別れる事を考えなかった。変わらず母上に必死に伝えた。

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